就職が決まらずに卒業した学生も支援 大学の就職支援の現状は?
大学生の求人状況は回復傾向にありますが、就活日程の変更によって就職状況がどう変化するか予断を許さない。大学では、学生の就職活動についてどんな支援体制を敷いているのだろうか。教育ジャーナリストの斉藤剛史氏に伺った。
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文部科学省は2014(平成26)年7月、国公私立大学・短大・高専の計1,198校を対象に就職・採用活動の調査を実施しました。それによると、学校内に「キャリアカウンセラー(就職相談員)」を配置している、あるいは配置予定の大学は67.3%で、学生の就職相談に応じる体制が整えられています。また、キャリアカウンセラーを置いている大学のうち92.7%が、「効果あり」と回答しています。企業と協力してキャリア教育を行う「学生セミナー」などの行事を行っている、あるいは予定している大学を合わせると、合計で8割以上の大学が企業と連携したキャリア教育を実施しています。
一方、就職先が決まらないまま卒業した学生への対応を見ると、「支援活動を行っている」と「支援活動を行う予定がある」を合計した87.4%が卒業者に対しても就職支援の活動を実施しています。加えて、79.5%が「支援期間の制限なし」と回答しています。卒業者に対する具体的な就職支援の方策も「採用情報の提供」「面接による就職相談」「メール・電話による就職相談」「論文・エントリーシート・履歴書の添削指導」などと幅広く、中途退学者に対する就職支援も約2割の大学が行っています。
新卒予定者として次年度の就職活動に挑むため、就職が決まらない場合、わざと留年する学生もいます。しかし、就職活動を理由にした卒業延期には消極的な大学が多いようです。単なる就職率だけでなく、具体的にどんな就職支援体制を敷いているのかは、これからの大学選びの大きなポイントといえるでしょう。
出典:学生の就活に手厚い支援 就職率アップに取り組む大学 -ベネッセ教育情報サイト