沖縄の教科書採択問題でよく耳にする「共同採択制度」とは?

沖縄の教科書採択問題でよく耳にする「共同採択制度」とは?沖縄県竹富町教育委員会の教科書採択問題で、八重山採択地区を分割することを正式に認めたことが大きなニュースになっている。これに付随して、最近よく聞かれるようになった「共同採択制度」。そもそもこれはどういう制度? なぜ議論になっている? 教育ジャーナリストの斎藤剛史が解説する。

 

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公立学校でどの教科書を使用するかの採択権限は、学校を設置する教育委員会にあるのですが、無償で給付される小・中学校の教科書は「採択地区」で相談して、同一の教科書を採択することになっています。これが共同採択制度です。採択地区は都道府県教育委員会が設定することになっており、規模の大きな市区などでは一つの教委が単独で採択地区となっている一方、規模の小さな自治体は複数で採択地区を構成しています。

 

採択地区をどう設定するかは沖縄県教委の権限であり、八重山地区を分割することも同県教委の判断でできるのですが、下村博文文部科学相は、竹富町の規模では単独で十分な調査・研究ができないとみた上で、共同採択地区には「地理的・文化的・経済的な一体性」が必要であるとして、分割は望ましくないとの立場を繰り返し表明していました。

 

沖縄県は基地問題などを抱えている一方で、八重山地区は地理的に沖縄本島よりも台湾に近く、竹富町は中国と領有権が問題となっている尖閣諸島の属している石垣市に町役場を置いています。教科書採択問題にはそうした歴史的・地勢的な背景も複雑にからんでおり、全国的な視点では割り切れないことも確かです。

 

出典:教科書問題で揺れる「共同採択」って? -ベネッセ教育情報サイト

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