一人でコンロを使わせるのは中1から?

8割以上のご家庭に火をつける道具あり!

続いて、「マッチ」「ライター」「点火専用器具」がご家庭にあるかどうかを伺いました。

【図3 ご自宅に、火をつける道具である以下のものを置いていますか?】
図3 ご自宅に、火をつける道具である以下のものを置いていますか?


「マッチ」「ライター」「点火専用器具」のどれか一つでも「ある」と答えた保護者は、8割以上。つまり、火をつける道具は、ほとんどのご家庭にあることになります。
気を付けている点としては、「子どもの手が届かない所に置くようにしている」という声が圧倒的でした。
ただ、反省点として、「ライターは喫煙者の夫しか使いません。普段は夫の机の上に置いてあったのですが、子どもがいじってしまいました。大事には至りませんでしたが、もっと置き場所に注意すべきだったと思います」「実家には、母の喫煙用にライターが置いてあります。子どもはまだ小さいのでライターがどんなものかわからず、無防備に触ってしまうため、実家に子どもを連れて行く時は目を離さないよう注意しています」といった声が寄せられています。
喫煙者がいるご家庭からは、「ライターやマッチが置いてありますが、絶対に触らないよう声をかけています」など、お子さまの手に触れないよう注意しているという声が多く集まりました。
また、ただ隠すだけではなく、正しい使い方を教えているという保護者も。「マッチやライターは、普段、子どもの手が届かない高い戸棚にしまっています。ただ、火のつけ方は知っておいてほしいので、親であるわたしたちが見ている前で使わせることがあります」「蚊取り線香をつけるために、マッチのすり方は教えました。マッチは流し台で使うよう伝えています」といった声が寄せられています。


子どもが火を扱っていて「ひやり」としたのはこんな時!

次に、お子さまが火を扱う様子を見て(聞いて)、保護者が肝を冷やした場面をご紹介します。

☆火を直接扱っていた時
●先日、公園で花火をした時は驚きました。風向きを気にせずに着火したり、花火を植え込みに向けたり振り回したり……。小さな火の粉でもヤケドすることがあることを、親として改めて教えなければいけないと痛感しました
●子どもだけで留守番をさせていた時、下の子どもが点火専用器具で遊んでいたそうです。帰宅して上の子どもからその話を聞いた瞬間、ゾッとしました
●子どもにコンロを使わせた時、火のそばに鍋つかみが置いてあり、端のところが少し焦げていました。それを見て以来、コンロの周りにものを置かないよう、子どもに注意するだけでなく、わたしもいっそう気を付けるようになりました
●わたしが出かける前にゆで卵を作っており、「お母さんが出かけて5分後に火を消してね」と伝えておいたのですが、すっかり忘れていた子どもは、1時間も火にかけたまま放置! 卵が爆発して大きな音が出て初めて気付いたそうです。それ以来、大人がいない時にはコンロを使わないルールを作りました
●小学校の理科の授業でアルコールランプに火をつけようとした息子は、マッチのすり方・持ち方に慣れておらず、指にヤケドをしました。授業参観でそれを目の当たりにしたわたしは、「しっかり教えないと逆にケガをする」と痛感。そこで、わたしがつき添うこと、場所は台所の流しに限ることを条件にマッチに触ることを許し、子どもに練習させました

☆電化製品などを使っていた時
●子どもが小1のころ、寝室の化粧台に置いてあったわたしのドライヤーで遊んで、シーツを焦がしたことがあります。「ドライヤーで火事になることもあるんだよ!」と厳しく叱りました。ただ、わたしも反省し、ドライヤーは洗面所でしか使わず、使ったら子どもの手が届かない場所にしまうように改めました
●子どもはトースターにパンと皿を一緒に入れてしまい、取り出す時にヤケドをしました。それまで電子レンジしか使わせたことがなく、違いがわからなかったようです
●ハロゲンヒーターを近くに置きすぎて、子どもの勉強イスが少し焦げました。距離はもちろん、臭いにも注意するよう言いました


子どもに火遊びをやめさせるにはどうするか? 保護者の意見をご紹介!

火遊びは、お子さまとしてはちょっとした好奇心であっても、大きなケガや事故につながります。最後に、お子さまの火遊びをやめさせるにはどうすれば良いと考えているかを、保護者に伺いました。

●マッチやライターなど、火遊びのもととなるものは子どもに触らせないのが一番。正しい判断ができる年齢になったら、使い方を教えるのが良いと思います
●消防署などの体験コーナーに参加して危険な事例を知れば、子どもの意識も変わるはず
●重要なのは、火の恐ろしさを理解させること。テレビで火事のニュースを報じている時に、「こんなふうになってしまうんだよ」と話をすると、子どもも具体的にイメージできて良いと思います
●我が家ではよくキャンプをするのですが、親のわたしたちが見ている前で子ども自身に火を使わせます。火をおこす時、最初はヤケドもしますし、洋服が焦げることも。「火は扱いに注意しないと怖い」ということは実感していると思います。また、火を扱ってみたいという子どもの興味も満たされるので、キャンプはオススメです


(まとめ)
火は便利である半面、恐ろしいものです。多くの保護者が、お子さまの火の扱い方を心配し、安全に使えるよう注意していました。マッチやライターなどの発火道具は「子どもには触らせない」という保護者も少なくありませんでした。
ただ、家庭科の授業でコンロを使ったり、理科の実験でマッチを使ったりと、成長とともにお子さまが火を使う機会は増えてきます。今回のアンケートでも、「火を正しく使えないと、かえって危険だと感じた」といった声が聞かれました。保護者が立ち会ってお子さまに火の使い方を教えるというご家庭も多いようです。
冬は空気が乾燥する季節。火や熱の出る機器の扱いにはいっそう注意が必要になります。改めてそれらの使い方をお子さまと一緒に確認するのも良いのではないでしょうか。


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