約6割が子どもの文化祭に「満足」！

次に、文化祭の準備をする子どもの様子を、保護者がどう思っているかを伺いました。

【図5　文化祭の準備について、お子さまの様子は以下のどれにあてはまります（ました）か？】


【図6　（横軸）お子さまは文化祭で以下のどの企画に関わりましたか？　わかる範囲で、あてはまるものをすべてお選びください。　（縦軸）文化祭の準備について、お子さまの様子は以下のどれにあてはまります（ました）か？】


【図7　（横軸）文化祭の準備について、お子さまの様子は以下のどれにあてはまります（ました）か？（縦軸）あなたの中・高校生のお子さまのうち、一番上のお子さまは以下のどれにあてはまりますか】


保護者の回答は、「文化祭の準備はとても大変そうだった」「まあ大変そうだった」の合計と、「文化祭の準備はそんなに大変そうではなかった」がほぼ同じ割合になりました。
大変そうに感じる理由として、「インフルエンザの影響で登校できない日が続き、文化祭本番直前まで準備が続いていたから」「力仕事が多いようで、筋肉痛になっていました」「自分の発表以外にも、文化祭実行委員の仕事もあり、毎朝6時に登校しています」といった声が寄せられています。
また、「準備が大変そうだった」という家庭の子どもが参加しているのは、7割以上がクラスの発表・出し物の準備、6割程度が部活やクラブの発表・出し物の準備です。「クラスの発表と部活の発表の両方の準備に参加した」という声も少なくありませんでした。
学齢別に見ると、「文化祭の準備が大変そうだった」という保護者の割合は、高校生のほうが中学生より平均15％ほど高くなっています。高校生になると、中学生時代より準備に忙しくなることがわかります。クラスや部活の企画に幅広くかかわる機会が、高1の時からあるようです。一方、高3は、高1・高2に比べて、「準備が大変そうだった」という声が少なくなっています。文化祭よりも受験の準備に時間を割く子どもが増えるのかもしれません。

最後に、子どもの文化祭への取り組みについて、保護者がどう感じているかを伺いました。

【図8　お子さまの文化祭の取り組みについて、どう感じていますか？】


【図9　（横軸）文化祭の準備について、お子さまの様子は以下のどれにあてはまります（ました）か？　（縦軸）お子さまの文化祭の取り組みについて、どう感じていますか？】


最も多かったのは、「子どもの取り組みに満足である」という回答で、全体の約6割を占めました。満足している理由では、「クラスや部活の仲間と力を合わせて、一つのものをつくり上げていく様子に成長を感じたから」「本当に楽しそうに、一生懸命に準備をしており、目が輝いていたため」など、子どもの生き生きとした様子を挙げる保護者が目立ちました。
そして、図9を見ると、文化祭の準備が大変そうだと感じている保護者ほど、子どもの文化祭への取り組みに満足していることがわかります。保護者からは、「準備が遅れたため徹夜の作業もあったようですが、仲間と過ごしたかけがえのない思い出になったと思います」「受験学年なので勉強との両立が大変そうでしたが、忙しいぶん充実した日々を過ごせたのでは」といった声が寄せられています。
一方、「子どもの取り組みに不満である」という保護者は、どのような理由でそう感じているのでしょうか。多かったのは、「もっと積極的に文化祭に取り組んでほしい」という意見でした。「学生時代にしかできない貴重な体験なのに、参加に消極的なのはもったいない」という声も。保護者自身も、文化祭の準備に汗を流したことがよい思い出になっているのかもしれませんね。


（まとめ）
多くの保護者が、子どもが文化祭に積極的に参加することを望んでいました。文化祭は、子どものアイデアが生かされる行事です。友達との共同作業によって、学ぶことも多いはず。勉強が優先される受験生にとっては、文化祭の準備に時間を割くのはハードな面もありますが、学校生活の貴重な思い出として子どもが文化祭を楽しめるように、保護者も見守っていきたいですね。
また、文化祭の見学が志望校選びの参考になったというアンケート結果が出ています。文化祭は、模擬店などだけでなく、吹奏楽部の演奏発表や演劇部の舞台発表など、大人でも楽しめる出し物も豊富です。気になる学校がある場合は、見学してみるのもよいのではないでしょうか。