親の願いは「自己実現」と「良好な人間関係」

子どもの自立をサポートする

お子さまの学齢や、やりたいことがはっきりしている・していないなどの状況により、夢・希望・悩み・迷いなど、将来について皆さまが感じることも変わってくると思います。家庭では、パートナーやお子さまと、将来の話をするのかどうかを伺いました。

【図3 お子さまの将来について、ご家族と話をすることはありますか】
お子さまの将来について、ご家族と話をすることはありますか

約8割のかたが何らかの話をしており、それだけ、子どもの将来は関心の高い事柄であることがわかります。
最後に、家族でどのような話をしているのか、あるいは、話をしていないかたは何を話したいと思うのか、皆さまの声をご紹介します。

  • ●家族との時間が安らぎの場であるように、今から親子の関係を大切にしていくための話を、自分たちの経験や理想などを交えながら話しています。(小1)
  • ●「大きくなったら何になりたいか?」という話をよくする。ゲームが好きで「ゲームをつくる人になりたい」という夢があるので、できるだけ具体的にどうすれば「夢がかなう」のかを調べ、子どもに教えて、目的・目標をもつように心がけている。(小2)
  • ●今は、子どもの自然な成長を見守っている段階なので、将来については「自分の知恵で正しい・間違いの判断ができること」「自分の考えを言葉で伝えられること」「周りの人を思いやれること」が大事だということを日々のなかで伝えています。(小3)
  • ●自分の将来なので、自分でやりたいことを見つけてほしいと思う。そのために、いろいろなことをする機会を設けてあげようと主人と話しています。(小5)
  • 選択肢が広がるように勉強をしていく重要性や、夢をもつ必要性、心を大切にすることなどを話すようにしている。(小6)
  • ●野球に夢中の息子の夢はずっと「プロ野球選手」でした。しかし、現実的ではないことは本人も年々理解して、夢を目指すのも大切だが、生活のために仕事をすることや、好きなことが仕事以外にある生き方もあることをよく話し合っています。(中学生)
  • ●技術や資格をもち、常にニーズがあるような職業についてほしい。収入に関係なく好きな仕事をしたければ、スペシャリストになってほしいと願っている。世の中の厳しさを伝えることは難しいが、今できることをしっかりやれば道は開けると思う。(中学生)
  • ●女性だから結婚して子どもを産むのがあたりまえかどうか? 仕事で自立できるなら一生結婚しない選択もあるのではないか? そのためには一人で生きていける力を得るための努力が必要だ、といった話をよくする。(高校生以上)

子どもの将来は子どものものであり、たとえ家族であっても代わることはできません。それをわかっているからこそ、子どもがより良い進路を選び取っていけるように、皆さまはさまざまな形でサポートをしているのでしょう。将来につながる子どもの素地をしっかりと作る。子どもが将来の夢を語ったら、目標へと導いたり、情報を得たりする。子どもが何かに迷っていたら、良いと思うアドバイスをする。そうやって家族が応援してくれる姿は、必ず子どもに伝わります。子どもはその温かさを感じながら、一歩ずつ、我が道……自立への道を歩んでいくのではないでしょうか。

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