高校在学中に大学の授業が履修できる制度 大学進学後は3年で卒業できる?

政府の教育再生実行会議が、第12次提言をまとめました。この中で、高校生が「大学教育の先取り履修」を行うことも提言されています。現在でも優秀な学生には、原則4年間の大学教育を、3年間で終えて卒業することが、特例で認められています。高校時代に履修した大学の単位が、進学先でも卒業要件に含めることが広がれば、大学を3年で卒業することも、普通になるかもしれません。

この記事のポイント

秋入学論議きっかけ、「ポストコロナ」で多様な学びへ

実行会議が第12次提言の議論を始めるきっかけになったのは、2020年に起こった新型コロナウイルス感染症の拡大でした。学校が長期休業となったことを受けて、学期末を21年3月末から8月末までに延長し、欧米などで一般的な「秋入学」(秋季入学)へと一気に移行したらどうか、という論議が起こったのです。結局こうした案は見送られましたが、秋入学を含めたポストコロナ期の新たな学びの在り方について、改めて実行会議に委ねることになったのです。

そこでは、教育のデジタル化をはじめ、さまざまな論点が検討されました。その一つが「学びの多様化」で、その中で「先取り履修」が取り上げられました。

ICTで学習の遅れと進みに対応

コロナ禍による休校中、オンライン授業が試みられたように、ICT(情報通信技術)の活用は、ウィズコロナ・ポストコロナで学びを止めないためにも、不可欠なものになっています。国は「GIGAスクール構想」で、小中学校の1人1台端末とともに、高校も含め、高速ネットワーク通信を整備しました。

そこで第12次提言では、ICTを活用するなどして、学習の遅れがみられる児童生徒には重点的な指導を行う一方、学習の進みが速い児童生徒には、学年・学校段階を超えた学びも認められることを、広く知らせるべきだと指摘しました。

大学レベルの学び、既に高校で広がる

これまでも「高大連携」として、高校生が大学の授業を受講することが奨励されてきました。さらに、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)や、高校の「総合的な探究の時間」などで、大学教員などの指導を受け、本格的な研究に取り組む生徒も増えています。大学入試改革を含めた「高大接続改革」が、そうした流れを後押ししています。

第12次提言でも、スーパーグローバルハイスクール(SGH)の後継事業である「ワールド・ワイド・ラーニング(WWL)」や、持続可能な開発目標(SDGs)を担うグローバル人材育成の一環として、高校と大学が連携して、オンラインやオフラインの学習プログラムを開発するよう提言しています。

まとめ & 実践 TIPS

第12次提言では、高校2年生から大学に進学できる「飛び入学」についても、大学の履修状況によっては、高校卒業資格を与える制度を創設することも求めています。飛び入学は、あくまで一部の天才のための「例外措置」のため、入学者が大学を中退すると中卒になってしまうことさえ、想定していませんでした。
例外措置でなくても、意欲のある生徒には、高校段階から、大学レベルの学びを行う機会が開かれています。まさに高校の教育と、大学の教育を直接つなぐ「高大接続」改革が進んでいってほしいものです。

教育再生実行会議 提言
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/teigen.html

プロフィール

渡辺敦司

渡辺敦司

1964年北海道生まれ。横浜国立大学教育学部卒。1990年、教育専門紙「日本教育新聞」記者となり、文部省、進路指導問題などを担当。1998年よりフリー。連載に「『学力』新時代~模索する教育現場から」(時事通信社「内外教育」)など。

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