その学習計画で大丈夫? 大学受験英語の単語・構文暗記は反復学習を基本に
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英語の大学受験では英単語・構文の暗記が必須。しかし、1カ月前に暗記した内容を今でも思い出せるでしょうか。
もし1カ月前に覚えたはずの英単語や構文が思い出せない場合は、学習計画を見直してみましょう。暗記に必要な反復学習を考慮した計画になっているかどうかが重要です。
大学受験英語に必要な語彙力
文部科学省によれば、高校までに学習する単語数は1,800〜2,500語程度、高校卒業時には4,000〜5,000語程度が目標となっています。
志望校の入試で必要な英語力が高いほど、求められる語彙力も高くなるもの。しかも単語同士を組み合わせた定型表現や構文も覚えなければなりません。
大学受験に必要な単語や構文を短期間で覚えきるのは困難です。中学英単語に不安があるなら、さらに多くの時間が必要でしょう。
自分が今覚えている単語はどのくらいか、あとどれだけ覚える必要があるのか、あらためて確認してみてください。
英単語・構文暗記は何回も繰り返すことが前提
英単語や構文を1度で覚えられる人は非常にまれです。1度暗記して安心し復習を怠れば、大体の人はどんどん忘れてしまうでしょう。
ここで、ウォータールー大学の実験による忘却曲線を見てください。横軸は学習日(1日目)と経過日数(2日目・7日目・30日目)、縦軸は記憶量。黄色いグラフの上にある「○ minutes」は復習にかけた時間を表しています。
(Curve of Forgetting | University of Waterlooより)
茶色の線は、1度学習したあとに全く復習をしなかった場合の記憶量の変化。せっかく覚えた内容も、翌日には半分以下になり、その後も減っていきます。
しかし、翌日に復習すれば記憶量が回復します。最初の学習では1時間かかった内容でも、翌日は10分の復習で思い出せるのです。
1週間後、1カ月後に復習すれば、さらに短時間で記憶量が回復。やがて長期間復習しなくてもかなり覚えていられることが示されました。
これは、英単語・構文暗記にも当てはまります。何度も繰り返し覚えることを前提に、学習計画を立てることが重要なのです。
反復学習を考慮した学習計画の立て方
暗記ものの学習計画を立てる際は、繰り返し学習することを前提に考えましょう。
具体的なポイントは、英単語・構文集の「1周目」「2周目」「3周目」「4周目」のように、最低4つの期間を設けることです。
● 1周目:じっくり覚える期間(1時間で30語覚える等)
● 2周目:1周目の最初の復習(1周目の翌日に30語を10分で復習)
● 3周目:2回目の復習(1周目の1週間後に30語を5分で復習)
● 4周目:3回目の復習(1周目の1カ月後に30語を3分で復習)
英単語の学習計画のポイント(1時間で30語暗記できる場合)
まとめ & 実践 TIPS
大学受験で必要な多くの英単語や構文を覚えるには、まず自分に必要な語数を確認。その後、繰り返し暗記を行いましょう。
受験当日も単語や構文を忘れないために、学習計画の段階から反復学習を考慮することが大切です。単語集などは4周することを目安にしてください。
最初は面倒かもしれませんが、繰り返すほど復習時間は短時間で済みます。知識をきちんと定着させ、入試本番に臨みましょう。
出典:
新学習指導要領について|文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/044/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2018/07/09/1405957_003.pdf
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