九九を苦手にさせない!九九が覚えやすくなるおすすめの方法
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全部で81個もの計算を暗記する九九。九九の暗記がうまく進まないと「九九嫌い!」「九九苦手!」につながりやすいため、九九を苦手にしないような暗記の取り組み方がポイントになります。今回は、「ベネッセ教育総合研究所」顧問を務める八木義弘先生に、九九が覚えづらい理由とおすすめの暗記法についてお話を伺いました。
九九が覚えづらい理由とは?
九九は、1の段から9の段まであり、全部で81個の計算があります。これを5の段から2の段、3の段と一つ一つ学習し9の段まで学習していきます。学習にあたっては工夫をこらして学習を進めますが、算数の時間は、来る日も来る日も九九のため飽きてしまい、興味・関心が薄れていきます。さらに、「何のために覚えるのか?」という目的意識がもてないため、興味がわかず九九を覚えるのがいいかげんになる子も出てきます。
どうやって覚える? おすすめの九九の暗記の手順
九九の暗記でおすすめの手順をご紹介します。
【おすすめの九九暗記法】
1.見本を見て、正しく唱えながら、ゆっくり指でなぞる
2.見本を見て、大声で唱えながら書く
3.見本なしで、ゆっくり唱える
4.見本なしで、大声で正しく唱えながら書く
5.見本なしで、黙って積を書く
6.逆順 → 単段混合 → 段混合 のように順番を変えて唱える(または書く)
速さより正確さを大切に、視覚・聴覚・触覚といった五感を使いながら覚えていくのがおすすめです。ご家庭での食事の片付け時間やお風呂の時間を使って繰り返し聞いてあげると、すぐに正解はほめ・不正解は訂正することができるのでおすすめです。
九九を苦手にしないコツは、失敗を責めず成功の喜びを共有すること!
九九を苦手にしないコツは、「失敗を責めないこと」と「できた喜びを共有できること」がポイントです。
九九は81個もの計算を覚える必要があるため、何回も間違えたり、苦手な段でつまずいたりする時もあるでしょう。何度も間違えると「さっきも間違えたよ!」と言いたくなる時もあるかもしれませんが、グッとこらえて一緒にどうして失敗したかを考え、乗り越えた喜びを共感しあうことがおすすめです。
「数字の読み方が似ていて混同してしまう」「同じ九九を間違える」など、間違える理由が見つけられるとすんなり覚えられるようになることがあります。お子さまの失敗に寄り添うことで、覚えられた時の喜びは一層大きくなり、「失敗は繰り返さない」と注意していくようになっていくでしょう。
またお友達と一緒に、時に協力し、時に競い合いながら、できた喜びを共有していくのもおすすめです。一人より数段効果的な学びです。
まとめ & 実践 TIPS
九九の学習も終盤になってくると、暗記の「良さや便利さ」を感じなくなり覚える意欲を失いやすくなってきます。暗記の際は、「見本を見ながら唱える・書く」から始め、「見本なしで唱える・書く」「逆順や混合で練習する」といった段階を踏むのがおすすめです。速さより正確さを意識し、視覚・聴覚・触覚といった五感を活用して繰り返し行いましょう。また、失敗を責めず「できた喜び」を一緒に味わうことで、前向きに学習を続けられます。おうちのかたや友達と楽しみながら取り組むことが、九九を苦手にしないコツです。
編集協力/海田幹子
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