大学生オススメ!勉強を好きになれた子ども時代の習慣③「『知りたい!』『わかりたい!』を大切にする」

子どもの勉強習慣はどのように身に付けていけばよいのでしょうか。自らすすんで机に向かえるようになるためには、子ども時代からの習慣が大切です。

そこで、勉強習慣を身に付けて大学合格を実現した大学生に「子どものころから続けていた習慣」をアンケート調査。勉強を好きになるためのいくつかの方法が見えてきました(※1)。

今回は「『知りたい!』『わかりたい!』を大切にする」という習慣を紹介します。以前紹介した時間や仕組みといった方法論ではなく、内面に目を向けたアプローチとなります。
勉強が「やらされるもの」から、「知りたい」「わかりたい」という思いからやるものになれば、自然と勉強習慣も身に付けていけそうです。そのためのヒントを見ていきましょう。日々の中で無理なく取り入れられるものばかりですよ。

この記事のポイント

    「知りたい!」「わかりたい!」を大切にするための3つのポイント

    「知りたい!」「わかりたい!」という気持ちは、勉強の原点。知的好奇心は大きな原動力です。では、その気持ちを大切にしながら学びを広げていくには、どうすればいいのでしょうか。
    大学生から寄せられた声を見ると、そのためのポイントとして、次の3つが挙げられました。

    ・好きなこと・興味から学びを広げる
    ・「わからない」をそのままにしない
    ・授業や基礎を大切に「わかる」土台を整える

    「知りたい」という気持ちを大切にするだけでなく、「わからない」をそのままにしないことや、基礎を積み重ねていくことも重要なポイントのようです。大学生の声を見ても、やはり基本的なことの積み重ねが大切だと感じさせられますね。

    好きなこと・興味から学びを広げる

    <大学生の声>

    ● 「その時に自分が興味を持っていることをトコトン調べていました。そうすることで、知識を蓄えられたし、気になったことを様々な資料を用いて調べるという習慣が身につきました」(東京農業大・1年)
    ●「幼い頃から読書が好きで、興味のある本をたくさん読んできました。今でもスキマ時間に読書をしています。そのおかげで国語は得意になりました」(筑波大・1年)
    ●「好きを極める。私の場合イルカについてひたすら極めた。」(東海大・4年)
    ●「興味のあることに対して、とことん納得するまで考えられる環境があったことがよかったです。本の同じ部分ばかりずっと読んでぼーっとしていても特に邪魔されることもありませんでした。また、発電所の見学やたけのこ掘りなど、実際にどこかに行って、興味の持てることを探せる機会を作ってくれたのも良かったです。興味をもって各科目の勉強に取り組むきっかけになっていたと感じています」(大阪公立大・4年)
    ●「遊びで、色々な実験をしてみたり、雲ってどうなってるんだろうと思って図鑑を見てみたりしていたことが、意外と印象に残っています。勉強と繋げやすかったです」(信州大・1年)

    好きなことや「これってどういうことなんだろう?」という興味は、主体的な学びを広げていくきっかけになるものです。調べる、考えるといった習慣が身に付くだけでなく、その中で普段の勉強との繋がりを感じられることもあるようです。

    家庭でも、お子さまの興味がある分野の博物館の展示に誘ってみたり、お子さまが調べていることについて「どんなことがわかったの?」と声をかけてみたりするのもいいですね。保護者が興味を持って楽しそうに聞いてくれることで、お子さまの「もっと調べてみよう」という気持ちも高まりそうです。

    「わからない」をそのままにしない

    <大学生の声>

    ●「わからないところはその日のうちに解決することです。わからなくなると勉強が嫌になるので、その日のうちになくすことが大切だと思います」(新潟医療福祉大・2年)
    ●「自分自身の『なぜ?』という感情を先生に聞いたり、調べたりして解決していった。そうすると自分なりに理解を深めることができて、より勉強が楽しくなっていった」(北海道教育大・2年)
    ● 「勉強やテストで間違えたことに対して、悔しさを覚えながらも、見直しをしてできるようにしていくクセをつけた」(熊本大・1年)

    わからないところをそのままにせず、その都度解決していく姿勢を身に付けることも大切です。「なぜ?」と感じたことをその場で調べたり、人に聞いたりして解決していけば、「わかった!」という感覚を積み重ねていけます。この体験が増えるほど、勉強に対する前向きな気持ちが育っていくでしょう。

    家庭でも、お子さまの「わからない」や「なんで?」といった疑問に「一緒に調べてみようか」と声をかけてみるのもいいですね。「よく気付いたね」「解決できたね」といった声かけも、自信につながりそうです。

    授業や基礎を大切にする

    <大学生の声>

    ● 「とにかく授業をしっかり聞く!小学校と中学校は授業をしっかり聞いていたので勉強する時もあまり困らなかった記憶があります」(島根県立大・1年)
    ●「テストで100点を取り続けられるように、授業で出ると言われたところをしっかり覚えました」(武庫川女子大・1年)
    ●「宿題をテキトーにやるのではなく、繰り返し解くなど真面目にやっていたため、基礎は身についたと思います。基礎力がつくと勉強を続けやすかったです」(奈良女子大・1年)

    「知りたい!」「わかりたい!」という気持ちを広げていくためには、「わかる」ための学びの土台を整えておくことも大切です。学びの土台となるのは、授業や宿題で身に付く基礎力です。日々の授業や宿題にしっかり取り組むことで、基礎的な理解が積み重なっていきます。
    一見すると地道に感じられる基礎的な学習ですが、大学生の声を見ると、こうした積み重ねが学びを支えていたことがわかります。勉強を楽しみ、習慣として続けてきた人ほど、基礎を大切にしていたことに気付かされますね。

    家庭では、授業や宿題にしっかり取り組んでいる姿勢をほめてあげられるといいですね。「基礎がしっかり身に付いてきているね」「この調子で続けていこうね」といった声かけが、お子さまの自信にもつながります。無理に先取りをするのではなく、今の学びを大切にしていくことが、安心して学びを積み重ねていくことにもつながっていきそうです。

    「知りたい」「わかりたい」気持ちを大切に、学びを広げよう

    「知りたい」「わかりたい」気持ちを大切に、学びを広げよう

    「知りたい」「わかりたい」という気持ちは、学びを進める大きな原動力です。勉強が「やらされるもの」ではなく、自分から向き合うものへと変わっていくきっかけにもなります。
    大学生の声からは、基礎的な学びや日々の積み重ねを丁寧に続けてきた様子もうかがえました。日々のちょっとした行動を積み重ねていくことが、将来につながる勉強習慣を育てていくことを意識していけるといいですね。

    まとめ & 実践 TIPS

    『知りたい!』『わかりたい!』を大切にする

    「知りたい」「わかりたい」という気持ちを大切にしながら学びを広げることは、勉強を好きになることにつながります。そのためにも、日々の関わりの中で次のような点を意識してサポートしていけるといいですね。

    ● お子さまの興味に共感して話を聞く
    ● わからないことはそのままにせず、一緒に調べる
    ● 授業や宿題に取り組む姿勢を認める

    特別なことは必要ありません。こうした小さな関わりの積み重ねが、お子さまの学びを楽しむ姿勢を育んでいくでしょう。

    (出典)
    ※1 小学生時代の習慣に関するアンケート
    調査地域:全国
    調査対象:進研ゼミ高校講座を受講していた大学生(学年は当時のもの)
    調査期間:2024年8月
    調査手法:WEBアンケートによるベネッセ調べ
    有効回答数:150名

    編集/岡 聡子

    プロフィール


    庄子寛之

    元公立小学校指導教諭。大学院にて臨床心理学について学び、道徳教育や人を動かす心理を専門とする。「先生の先生」として、ベネッセの最新データを使いながら教育委員会や学校向けに研修を行ったり、保護者や一般向けに子育て講演を行ったりしている。研修・講演は500回以上。講師として直接指導した教育関係者は1万5000人に及ぶ。

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