小学生の学習習慣はどうつくる?家庭学習の方法と保護者の関わり方を解説
小学生のお子さまの家庭学習について、「うちの子、家ではなかなか勉強しない……」「声をかけないと机に向かわない……」と、悩みを抱えている保護者の方も少なくないかもしれません。
小学生のお子さまが学習習慣を身に付けるには、どうすればよいのでしょうか。家庭でできる工夫や、保護者の関わり方のポイントをわかりやすく解説します。
この記事のポイント
小学 生から家庭での学習習慣をつけることが大切な理由
まず知っておきたいのが、家庭学習を通して身に付くのは、教科の知識だけではないということ。毎日少しずつ学ぶ経験を積み重ねることで、将来につながる土台となる力も育まれていくのです。
たとえば、自分で考えて行動する力です。
「今日は何をやるか」「どこまで進めるか」を意識しながら取り組むことで、学習を「やらされるもの」ではなく、「自分で進めるもの」としてとらえられるようになります。こうした経験は、自主性や主体性を育てるきっかけになります。
また、家庭学習を継続するなかで、継続力や自己管理力も自然と養われます。
決まった時間に机に向かう、短時間でも毎日続けるといった積み重ねは、「続ける力」や「自分をコントロールする力」を伸ばします。これらはテストの点数には表れにくいものの、中学・高校、さらにはその先の学びにも欠かせない力です。
さらに、家庭学習では小さな成功体験を積みやすいという特徴もあります。
「昨日より早く終わった」「前はできなかった問題が解けた」といった小さな達成感を重ねることで、「やればできる」という感覚が育ち、学習への前向きな姿勢につながります。
このように、家庭学習の習慣は、学力向上だけでなく、将来にわたって役立つ力を育てる大切な土台になります。小学生のうちから無理のない形で取り入れていくことが、その後の学びを支える大きな力になるでしょう。
小学生は1日にどのくらい勉強している?
ところで小学生は、どのくらい勉強をしているのでしょうか。東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所の共同研究による「子どもの生活と学びに関する親子調査2024」では、次のような結果が示されています。
<小学4~6年生の学校以外での1日の学習時間の平均:70.3分>
・ 宿題:34.2分
・ 宿題以外の学習(塾を除く):22.5分
・ 学習塾:13.6分
一方、2015年から2024年にかけて学習時間の推移を見ると、約13分減少しています。これは、近年、学校の宿題が減少していることの影響が考えられます。
こうした背景を踏まえると、学習習慣を身に付けるには、家庭学習がより重要になっているといえるでしょう。
家庭学習習慣の養成のためにできること
ただ学習習慣は、一朝一夕に身に付くものではありません。無理なく自然に定着させていくことができる方法を紹介します。
時間と場所をある程度決める
習慣化のためには時間と場所を決めることがポイント。「帰宅後すぐ」「夕食前」など、学習のタイミングを固定すると、取りかかりやすくなります。場所も毎回同じにすると、気持ちの切り替えがしやすくなります。
保護者のかたも「今日も時間どおりに始められたね」といった声かけでサポートしてあげられるといいですね。
スモールステップで小さな達成を積み重ねる
最初から長時間の勉強や、難しい内容を勉強するのは難しいもの。「時間通りに机につく」「5分だけやる」「1ページだけ音読する」といった小さなステップを積み重ねていくことを意識しましょう。たとえ小さなステップでも、しっかりほめてあげることで「次もがんばろう」と学習を積み重ねていけるようになるはずです。
学習の成果を見える形にする
学習の取り組みを記録に残しておくと、達成感を覚えやすくなります。カレンダーにシールを貼ったり、チェック表にチェックを入れたりすると、「今日もできた」「次もがんばろう」という意欲がわいてくるはず。やらされる勉強から、主体的に取り組む楽しいものに変わっていくでしょう。
学年別!家庭学習のおすすめの取り組み方
家庭学習の取り組み方は、学年や成長段階によって適した形が異なります。低学年と高学年では集中力や理解力、自主性は大きく異なります。ここでは、学年別に意識したい家庭学習のポイントを紹介します。
小学1年生|まずは机に向かうことに慣れる
小学1年生の時期は、まず机に向かうこと自体に慣れることが大切です。
長時間の学習や難しい内容に取り組むことよりも、決まった時間に机に向かうということから始めましょう。
取り組む内容は、「音読を1ページ読む」「5分だけドリルをやる」など、短く終わる学習がおすすめです。学習内容そのものよりも、「今日も机に向かえたね」「最後までできたね」といった声かけをとおして、前向きな気持ちを育てていくことがポイントです。
小学2〜4年生|「自分でできた」を増やして自信につなげる
小学2〜4年生になると、学習内容が少しずつ増え、「自分で考えて取り組む力」が求められるようになります。この時期は、保護者がすべて教えるのではなく、見守りながら自立を促す関わり方が大切です。
「今日はどこまでやってみる?」「終わったら教えてね」といった声かけをとおして、自分で進める経験を増やしていきましょう。
できたことを振り返り、「前より早く終わったね」「昨日より集中できていたね」と具体的に認めることで、自信につながります。
小学5〜6年生|目標を持ち、計画的に取り組む力を育てる
高学年になると、学習量も勉強の難易度も上がり、より主体的で計画的な学びが求められるようになります。
目標を立てて「いつまでに何をするか」を考えながら進める計画性と、取り組みを振り返って次に生かす姿勢を身に付けていきたいところです。
たとえば、「週末までにドリルを終える」という目標に対して、「水曜までにここまで進める」といった途中の目標を立てると、達成しやすくなります。
さらに、「今週はここが難しかったな」と振り返ることで、「来週はここを復習してみよう」と次の学習につなげやすくなり、学習のサイクルが自然と回り始めるでしょう。
まとめ & 実践 TIPS
学習習慣が身に付くと、成績を上げていくことはもちろん、これから先も学び続けるための土台が育っていきます。
毎日少しずつでも「自分で取り組む」「振り返る」という経験を重ねることで、勉強に向かう姿勢そのものが安定していくからです。
大切なのは、完璧にこなすことではなく、続けられる形を見つけること。
家庭の生活リズムやお子さまの個性に合わせて環境を整えていけば、学びは無理なく日常の一部になっていくでしょう。
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