「進研ゼミ」会員の小学生が選ぶ「今年の漢字®」2025年、新しくランクインしたのは「万」「熊」「米」
2025年もさまざまな出来事がありました。子どもたちにとっては、どのような一年だったのでしょうか?
「進研ゼミ小学講座」は、公益財団法人 日本漢字能力検定協会が主催する「今年の漢字」の一環で、小学生が選ぶ「今年の漢字」を全国の会員から募集しました。発表されたその結果を見ていきましょう。
この記事のポイント
発表!小学生が選ぶ「今年の漢字」トップ10
1位は《楽》!楽しい一年だったと振り返る声が多数
小学生の投票で1位となったのは《楽》。
日々の学校生活や友達との時間、自然教室や修学旅行といった行事、万博への旅行など、日常の出来事から特別な体験まで「楽しい」「充実していた」と振り返る声が多く寄せられました。
楽しかった出来事を一つひとつ挙げながら、一年の思い出を明るく振り返る子どもたちの姿が印象的です。
社会の動きもしっかりキャッチ
2位には、《熊》がランクイン。「ニュースでよく見た」「怖かった」などの声が多く、熊の出没が子どもたちにとって強く印象に残っていることがわかります。
熊の出没以外にも、子どもたちは社会の出来事をよく見ているようです。
物価高、米不足、大阪・関西万博、初の女性総理誕生など、一年の中で話題となったニュースをそのまま漢字に投影したコメントが幅広く寄せられました。
《米》《高》などでは、「お米の値段が上がって朝ごはんがパンになった」など、生活の変化への実感を伴ったコメントも多く見られました。
また、《万》では「万博に行って楽しかった」など、自分の体験として振り返るコメントも多く見られました。ニュースと実体験の双方から一年をとらえている姿がうかがえます。
さらに、《新》《高》では、高市早苗首相が女性初の総理大臣になったことを挙げる声も多数。子どもたちにとっても、社会の大きな変化として受け止められたことが伝わってきます。
同じ漢字でも子どもたちの「意味づけ」はさまざま
同じ漢字を選んでも、その理由づけは子どもによって大きく異なるのが印象的でした。
たとえば《新》では、「新しい総理大臣の誕生」とニュースを理由にする声と、「最高学年で新しいことに挑戦した」など自分の変化を振り返る声の両方が寄せられました。
《大》でも、「大阪万博の『大』」「大リーグの大谷選手」など話題の出来事を表す子と、「最高学年で『大変』だった」と自分の一年のがんばりを込める子も。
さらには、ひとつの漢字に複数の意味を重ねて選ぶ子も見られました。《初》では、「初の女性総理大臣」と、「初めての修学旅行」「初めての推しのLIVE」と、社会のニュースと自分の体験を両方を《初》でまとめて振り返る姿も。1つの漢字をとおして、それぞれの子が自分の一年を多面的にとらえ直している姿が伝わってきます。
これらの結果について、「今年の漢字」を主催する公益財団法人 日本漢字能力検定協会の執行役員 山田 昌哉は「『今年の漢字』を考える過程は、漢字の多義性や奥深さを学びながら、社会で起きたニュースや出来事、流行を振り返り、自分の考えを整理する貴重な機会です。この取り組みは、社会への関心を高めるとともに、漢字や語彙への理解を深め、実社会と自身の経験を結びつける学びにつながると考えています。」と語りました。
発表!個人的すぎる「今年の漢字」
全国の小学生たちから数多くの投票を集めた「今年の漢字」たちでしたが、その一方、投票数が極少数、というか1票の、事実上その人にとってのみの漢字といえる、個人的すぎる「今年の漢字」もあったので、いくつか紹介しておきたいと思います。
《鮭》...買ったサーモンがめっちゃウマかったから。(1年生)
サーモン的にも光栄だと思います。
《函》...函館に行ったから。(5年生)
《館》も推したいです。
《塩》...塩みたいにしょっっっっっぱい思い出や恋があるから。(6年生)
来年はきっと《糖》です。
《惣》...惣菜コーナー見るたびに反応していたから。(6年生)
美味しそうだからしょうがないです。
《幻》...今年が幻のように終わるから。(2年生)
いい一年だった、ということにしておきましょう。
《暇》...暇だったから。(4年生)
...やることがないから。(5年生)
そして最後のこちらは2票となりまして、ひとりだけじゃない素敵な事実に震えます。
...と、日本漢字能力検定協会が主催・発表する「今年の漢字」よりはやや独特なラインナップとなりましたが、みなさん一人ひとりが、有意義かつ個性的な一年を送ってきた様子が各漢字に反映されているようで、とてもグッときたのでした。
まとめ & 実践 TIPS
小学生が選んだ漢字とその理由を見ると、この一年で心に残った出来事や、印象深い体験が浮かび上がってきます。今回のランキングを見ながら、ぜひご家庭でも親子で「今年の漢字」を話し合ってみてはいかがでしょうか。
お子さまがどんな一年を過ごし、どんなことを感じたかが見えてきて、温かい振り返りの時間となるはずです。
※「今年の漢字®」は、公益財団法人 日本漢字能力検定協会の商標登録です。
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