教材に全部に取り組めないときの優先順位は?

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学習内容が複雑になり、学校行事や委員会活動では中心となる高学年。おうちに帰ってからも宿題に習い事に遊びに大忙しの毎日ではないでしょうか。そんなお子さまがストレスなく教材に取り組めるような優先順位の付け方についてお伝えしたいと思います。

(赤ペン先生 河原)

この記事のポイント

高学年なりの取り組み方を工夫してみましょう

低学年の時には毎月の教材全ページにきっちり書き込みがあったのに、高学年になったらだんだん空白が増えてきた。いろいろ忙しくて時間がないのはわかるし、隅から隅まで取り組むのは大変、というのもわかっているけれど、どうアドバイスしたらよいのか、どこまで関わったらよいのか。そんなお悩みをお持ちのかたも多いのではないでしょうか。

お子さまにしても、時間ができた時だけの行き当たりばったり的な取り組みでは、ただページを埋めることだけが目的になってしまい、教材を活用することの意味や達成感を感じることが難しいように思われます。

教材全部に取り組むのはちょっと荷が重い、という様子であれば、必要な部分だけを選び、自分なりのやり方で進めてもいいことをお子さまに伝えてはいかがでしょうか。ストレスなく学習できるような取り組み方をこの機会にぜひ親子で話し合ってみましょう。

お子さまにとっての「必要」を優先する

話し合いの最初に伝えたいのは「全部はやらなくて大丈夫だよ」ということです。この言葉でお子さまの気持ちはだいぶ軽くなるはず。

そのうえでこう続けましょう。「これからは必要な部分を選んでやることにしよう」と。
「必要な部分ね、はいわかった!」とすぐに納得できるお子さまであれば、何もアドバイスはいりません。

やるべきところを選べるお子さまには、自分に必要なところを判断して物事を進める力が備わっています。もしかすると、お子さまが考えて選んだ「必要な」部分は、おうちのかたの考えとは違っているかもしれません。「漢字が弱いから漢字をやったらいいんじゃないの?」と思っていても、お子さまの選択肢には入っていないということもありえるでしょう。

でも、それでよいと思うのです。大切なのは、必要な部分を自分自身で決められたこと。お子さまの考えを尊重することが取り組む意欲につながります。

「自分に必要な部分」を考えさせる機会に

「必要な部分っていったいどこ?」と困惑するお子さまには、「授業でよくわからなかった単元や不得意なところをやってみたら?」と提案してみます。この時「この前のテスト、全然できていなかったから、必要な単元は《分数》だね」などと先に言ってしまわないように気を付けましょう。時間はかかっても、お子さま自身が「自分に必要な部分」を探るプロセスを見守り、自分なりの答えを出せるようにサポートするのがよいと思います。

「特に不得意なところもないし、得意なところもない」というお子さまには、「基本問題だけやる」「応用問題だけやる」という取り組み方もあるよ、と伝えましょう。
「どうしても選べない」という場合には、先に「まとめ問題」や「赤ペン」に挑戦し、解けなかった問題の単元を優先するという方法もあります。「わからない」ところを「わかるために学習する」という流れをお子さま自身が体感できるのではないでしょうか。

まとめ & 実践 TIPS

教材活用の優先順位を決めるにあたって大切なのは、お子さま自身にどこを優先的に取り組むべきかを考えさせることです。「この勉強は自分が選んでやっている」という意識を持つことがストレスなく取り組むためのコツであると思います。

毎月の教材で試行錯誤を続けることは、自分にとってどんな勉強が必要かを判断する練習にもなるでしょう。お子さまが自分に合った取り組み方を見つけるには、最初のサポートが不可欠です。ぜひ一度、教材活用についてお子さまと話す機会をつくっていただければと思います。

赤ペン先生 河原はるこ

河原はるこ

「赤ペン先生」歴8年。4年生担当。
高校生の時、「赤ペン先生」の心のこもった美しい字のおたよりに励まされた思い出があり「赤ペン先生」に。子どもたちへは、「まちがえるのは恥ずかしいことではない!」「どんどんまちがえましょう!」という思いを持ちながら、一生懸命に書かれた解答を尊重し、大切なポイントが一目でわかる指導を心がけている。
趣味:読書とフルーツ酢作り
自己紹介:のんびり屋、でも好きなことには熱い一面も。
中高生3児の母。

プロフィール



赤ペン先生は「進研ゼミ」の選考に合格し、ゼミ独自の研修・教育を通じて、教科の学習内容やお子さまの力を伸ばす指導法などを学んだ人です。 お子さま一人ひとりの解答状況や学習の到達度に合わせて、丁寧に添削・指導いたします。 ※「赤ペン先生」は(株)ベネッセコーポレーションの登録商標です。

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