普段の生活の中で「時計」についてどう教える?
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「時計」は、小学1年生で学習しますが、就学前に、時計を読めるようにしておきたいとお考えのおうちのかたも多くいらっしゃると思います。勉強としてではなく、自然に時計に触れていけるようにしたいですね。
では、生活の中で楽しみながら時計を学んでいくにはどのようにすればよいのでしょうか。
(赤ペン先生 吉田)
①会話の中で子どもは「時刻や時間」を意識するようになる
私の幼少期の記憶の中で、ぱっと思い浮かぶのは、12時や5時のサイレン(昔はメロディ-ではなくサイレンでした)です。正午や帰宅時刻を知らせるためのサイレンを聞いて、「お昼ご飯を食べる12時」「家に帰る5時」などと意識していたように思います。
また、「好きなテレビ番組が始まる7時」「おやつを食べる3時」も楽しみでした。それも、もとを正せば、その時刻を親から教えてもらっていたのだと思います。
毎日の生活の中で、「6時に夕飯を食べようね」「8時だよ。もう寝ようね」「あと5分で出かけるよ」などと、「時刻や時間」を意識した声かけは、どのおうちのかたも、既にされているのではないでしょうか。
子どもは、最初は、時刻や時間がよくわからなくても、言葉をまねて、「○時」などと言うようになります。そのうち、自然に「夕飯を食べる6時」「寝る8時」などと覚えていきます。案外、「急いでいるとき=あと5分」などとインプットされているかもしれませんね。
このように、まだ時計が読めなくても、けっこう早いうちから、「時刻や時間」を意識した生活をしているのではないかと思います。それを、実際の「時計」と結びつけていきましょう。
②子どもの生活に合わせて、「時計」を意識した声かけをする
<ステップ1> 「ちょうどの時刻」の短針から教える
まずは、リビングなど、お子さまの目に入りやすいところに、アナログ時計を設置しましょう。読みやすい数字が書かれていて、目盛りが分刻みで表示されているものがわかりやすいですね。そして、最初は、短い針を意識した声かけをしていきます。
「短い針が、3になったら、おやつを食べようね」
「短い針が、6になったから、6時だよ。夕飯を食べよう」
「短い針は、今いくつのところにあるかな。8になったね。8時だから、もう寝ようね」などと、時計を見ながら、行動のたびに、くり返し声かけをしていきます。
<ステップ2> 長針の「ちょうどの時刻」「30分の時刻」を教える
短針の「○時」が読めるようになったら、次は、長針です。まずは、ちょうどの時刻の長針を教えます。
「短い針が3で、長い針がいちばん上の12のときは、3時。おやつの時間だよ」
「短い針が5で、長い針が6のところにきたら、5時半。好きなテレビが始まるよ」
などと、お子さまが好きなことや興味のあることに結びつけると、覚えやすくなります。特に、3時のおやつのときに、「3時のおやつだから、クッキー3枚ね」などと、数と絡めると、子どもはとても喜びます。
<ステップ3> 「分」を教えるときは、行動と時間をセットにする
「ちょうどの時刻」と「30分の時刻」に慣れてきたら、「長い針が、1を指したら5分」、「長い針が、3を指したら15分」、「9を指したら45分」であることも教えていきたいところですが、子どもにとっては、長針とともに、短針が進んでいくことを理解するのは難しく、数も大きくなるため、混乱してしまう場合があります。
そこで、生活の中で、時間の経過を意識できるように、行動と時間をセットにした声かけをしながら、ゆっくり教えることをおすすめします。
「長い針が、1のところにきたら、5分だよ。5分でお片付けをしようね。そしたら、おやつだよ」
「あと15分たったら、長い針が3のところになるよ。そしたら、外に遊びに行こうね」
そして、時には、「7時に見たいテレビが始まるから、5分前になったら、テレビをつけてね」などとお子さまにお願いをすると、きっと、率先してやってくれるでしょう。
なかなか細かい時刻を読めるようにならなくても、このような声かけをくり返すことで、そのうち、自然に時計の読み方を覚えていきますので、焦らなくても大丈夫です。
まとめ & 実践 TIPS
大人になると、時間に追われることが多く、「もう○時! 夕飯の支度をしなければ」などと、「○時=ねばならない」になってしまいがちです。
「ほら、もう○時だよ。早く~しなさい」にならないよう、せめて幼いうちは、「○時が楽しみ」という感覚で、時計に親しめるようにしたいですね。それには、子どもが喜ぶような「時刻や時間」から、喜ばせながら教えていくことがコツだと思います。
また、時計の読み方を楽しく学べる絵本も数多く出版されています。なかでも、針を指でくるくる回すことができる絵本は、短針と長針の動きを体感できるのでおすすめです。
また、「こどもちゃれんじ じゃんぷ」でも「とけい」を学べる教材をご用意していますので、ぜひ、ご参照ください。
「時計」をきっかけに、よりよい生活習慣が付いて、スムーズに日々の生活を送れるようになるといいですね。
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