子どもから大人まで参加できる!瀬戸内国際芸術祭を支えるこえび隊の活動とは?【直島アート便り】
- 教育動向
瀬戸内海の島々を舞台に3年に1度開催されるアートの祭典、瀬戸内国際芸術祭。皆さんは、この芸術祭の日々の運営を支えるボランティアサポーターがいることをご存知でしょうか。こえび隊と呼ばれるボランティアサポーターたちは、作品制作の補助や、芸術祭開催期間中の運営、作品のメンテナンスなど、さまざまな場面で活躍しています。今回は、誰でも簡単に1日からでも参加できる、こえび隊のボランティア活動について紹介します。
この記事のポイント
こえび隊とは?
こえび隊は瀬戸内国際芸術祭を支えるボランティアサポーターです。日本中・世界中からいろいろな人が瀬戸内に集まり、島に渡って活動をしています。年齢制限はなく、1日からでも参加できます。島が好き! アートが好き! 芸術祭を手伝いたい! と思っているかたなら誰でも、簡単なWebからの登録手続きで参加することができます。
参加方法:https://www.koebi.jp/join/
直島のイベント設営を手伝う中学生のこえび隊
1日の始まり 元気よく朝礼!
こえび隊サポーターの1日は、高松港にある芸術祭の作品「Liminal Air -core-」(大巻伸嗣)前で行われる朝礼から始まります。こえび隊事務局の皆さんが1日の流れやその日のイベント情報などを分かりやすくアナウンスし、最後は全員で「えいえいおー!」の掛け声で気持ちを一つにしてスタートです。
朝礼の様子。高松港の朝の空気がとても気持ち良い。
作品とお客さまをつなぐ運営のお仕事
朝礼のあとは、担当する島に分かれ、こえび隊事務局の皆さんから運営業務の仕事を教わります。瀬戸内国際芸術祭ではパスポートの販売もしているため券種が多かったり、新型コロナウイルス感染予防対策によるリストバンドのチェックなどやることが盛りだくさんですが、分かりやすいマニュアルと共に、先輩のこえび隊の方から丁寧に教えてもらえるので安心です。
船に乗り島に到着したら、受付ブースを設営し、作品の状態を確認して、お客さまを待ちます。お客さまとは作品のことだけでなく、島のことや旅の思い出など色んな話題で会話が弾みます。そんな一期一会の出会いも作品の受付業務の醍醐味の一つです。
大島での作品の受付業務
人との出会いはお客さまだけではありません。一緒に運営業務にあたるこえび隊サポーターの皆さんと交流できるのも魅力です。なかには企業ボランティアとして参加している人や、全国各地から来ている人もいるので、色んな仕事や生活の話を聞くこともできます。
豊島にある「島キッチン」でレストラン業務を担当した企業ボランティアスタッフ
体験者の声
こえび隊サポーターを体験した人からは、こんな感想の声が届いています。
「人との交流が楽しかった。島の人や観光客の方ももちろん、普段話す機会が少ない方たちの話を聞けたことが楽しかった。」
「アートと自然と人が織り交ざった環境で自分の立ち位置を考えるきっかけになった。」
「瀬戸芸に来られたお客様との触れ合いが大きな財産になった。」
「島の人と島への観光客との交流を通じて、アートの中に自分も存在する感覚になった。」
「島キッチン(豊島)でのボランティアでは、そこで働く皆さんや一緒に入ったボランティア仲間、お客様との交流がとても刺激的で、充実したものとなりました。日々の仕事から少しの間だけ時間も場所も離れて全く違う活動に参加することで、仕事をするうえでもいい影響がありました。」
「島の文化と歴史を知ることができて、一人で芸術祭を回るよりも深く楽しむことができた。」
瀬戸内国際芸術祭に訪れる際には、お客さんとしてだけでなく、作品と人、人と人を繋ぐ経験を通じて、アートがどのように地域の魅力を引き出し活力を生んでいるかを体験してみてはいかがでしょうか。
くわしくはこえび隊のWebサイトをご確認ください。
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