外に出なくてもできる!家の中で手軽に行う理科の観察

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「身近な植物を観察しよう」
小中学校の理科の授業は、このような言葉とともに始まることが多いです。「観察」と聞くと、外に出てさまざまな動植物にふれることを想像するかたが多いと思いますが、観察の材料は、実は家の中にもたくさんあります。

今回は、なかなか外に出かけられない、出かける時間が取れないというときに、家の中で手軽にできる観察やその方法について紹介していきます。

ルーペで見る小さな世界

家の中で観察を始めるとき、準備するものは紙とペン、そしてルーペ1つで十分です。100円ショップ等でも購入できるルーペは、肉眼の5~10倍程度でものを観察することができます。

これをお子さまに渡して、まずは自分の手の皮膚や指を一緒に観察してみてください。
渦を巻いた指紋や皮膚の細かい線など、肉眼でははっきり見えていない部分が、とても新鮮に感じられると思います。保護者のかたの手と比べて観察してみると、さらに発見があるかもしれません。

その後はお子さまの興味に任せて、家の中のいろいろなものを観察させてあげてください。洋服の繊維、スマホの液晶画面、床のタイルなど、ルーペを通すことで普段とまったく違って見えるものがたくさんあります。
(※ただし、電球や太陽など強い光を発するものをルーペで見ると目を傷めてしまうことがあるので、それらはルーペで見ないよう事前に伝えてあげてください。)

自分が気になったものをいつもと違う目線で観察してみる。そのような新鮮な体験が、お子さまの知りたい、調べたいという探究心につながっていきます。

  • ・家の中での観察に必要なのは紙とペンとルーペ1つ
  • ・観察するものは自由に決めさせる

観察したことをメモ書きしてみる

お子さまがルーペで観察したことは、ぜひ紙にかいてまとめてみるように伝えてください。最初はメモ書き程度で構いません。観察したものの名前、どんな形・特徴だったか、気付いたことやさらに疑問に思ったことなどを、それぞれ一行程度で紙にまとめます。

言葉でかくのが難しい場合は、見えたものを絵で表してもよいです。そうしてできたメモ書きをストックしていくと、あとから他のものを観察したときに、比べたり関連づけたりしながらより深く知ることができます。最初は一行程度のメモ書きでも、観察とまとめを繰り返していくことで知識や考えの引き出しが増えると、紙にかく内容もどんどん充実していきます。

このような「紙にかいてまとめる」練習は、中学校の理科の授業で行う、観察・実験したことをレポートにまとめる活動にも、必ず生きてきます。

  • ・観察したもの、特徴、気付いたことを言葉や絵でかいてみる
  • ・紙にかくことは理科の観察・実験レポート作成の練習にもなる

まとめ & 実践 TIPS

子どもたちは日々、いろいろなものに目を向けて、吸収しながら過ごしています。それは家の外の世界だけではありません。見方を変えれば学びのタネになるものが、私たちの身の回りにはたくさんあります。

そのような好奇心を学びにつなげるために、保護者のかたには家の中での学びもぜひ充実させてほしいと思います。たとえば毎週末、家の中のものを何か1つルーペで観察してメモにまとめる。これをできる範囲で繰り返していくだけでも、子どもたちの考える力や表現する力、学びたいという意欲を育むことにつながります。子どもたちの小さな「気になる」を拾っていくことが、学びの第一歩につながるのです。

株式会社プランディット 編集事業部 理科課 武井
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの理科の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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