「赤ペン先生」のアドバイス!よくある小学校低学年のケアレスミスと、それを防ぐ3つのポイント
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わかっているのに計算ミスをしてしまう、問題がまだあるのに解き忘れてしまう、親からすれば、なんでこんな簡単なミスをするのかと思えるかもしれませんが、低学年の子どもにとっては、ごくごくありがちなことです。「赤ペン先生の問題」でも、毎年同じようなミスの傾向が見られます。
では、どうすればケアレスミスを減らすことができるのでしょうか。
(赤ペン先生 吉田)
この記事のポイント
① ミスの傾向をつかんで記録する
ケアレスミスを減らすには、やはり「テストの見直し」が欠かせません。ミスの傾向をつかむことが必要です。そのためには、お子さまひとりで見直すのではなく、親子で一緒に見直しをしましょう。
そのときに、「なんで、こんなところをまちがえるの!」「問題をよく読まないからじゃない!」などと責めたりしないで、「本当はわかっていたのにおしかったね。」「ほかのところはよくできたね。」などと認めつつミスに気づかせると、お子さまも嫌がらずにミスを前向きに受け止めることができます。
また、「せっかくわかっているのにミスはもったいない」という自覚をもたせるようにすると、「次は気をつけよう!」という意識につながります。
ミスを見つけたら、ミスの内容をノートやカードに書き留めておくと、自覚ができ、意識しやすくなります。「単位に気をつける」「くり上げた数を書いておく」などとお子さま自身が自分の言葉で書くと、より効果的です。
そして、書き留めたものに「点数アップ!魔法のノート」「目指せ100点!カードでゲット!」などとお子さまのテンションが上がるような名前をつけてみてはいかがでしょう。おまじないのような効果もあり、書くのも見るのも楽しくなって「ミスに気をつけよう!」と思えてくるのではないでしょうか。
② 家庭学習で見直しを習慣に!
特に低学年の子どもは、問題は解いたら終わり、自分はまちがっていないと考えがちです。せっかくやり終えたのに、見直しなんてやりたくないと思うのは無理もありません。
そこで、「まちがっているのはどこだ?」とクイズのまちがい探しのように問いかけたり、「先生になったつもりでまちがいを見つけてみようね。」などと促したりするとスムーズに見直しができると思います。
また、お子さまが好きな分野の言葉を使うのもひとつの方法です。見直しができたら、「ゲームクリア!」「ミッションクリア!」などと声かけをすると、達成感をイメージしやすく、やる気を刺激します。「グータッチ」などの動作を入れてもよいですね。
「見直しをしたからできるようになったね!」「見直しをしたから、次は100点まちがいなし!」などと「見直しをするといいことがある」ということを印象づける声かけをしていくことで、次第に次も見直そうという気持ちが芽生えてきます。
③ ケアレスミスの防止策
「赤ペン先生の問題」でも、単位ミス、問題の読みまちがい(または読んでいない)、答えの転記ミス、問題の解き忘れなどのケアレスミスが多く見られます。また、筆算の桁を揃えないで書いてしまう、促音・拗音や濁点・半濁点のミス、漢字のとめ・はねを意識しないで書いてしまう、なども見受けられます。これらのミスは、ちょっとしたことに気をつけるだけで、ぐんと減らすことができます。ポイントをいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。
・問題文を最低2回、声に出して読む。(特に、解答欄の前後に文がある場合は要注意です。)
・単位など問題文の大切なところに線を引きながら読む。
(頭の中だけで考えるのではなく、鉛筆を使う・声を出すなどの動作を加えることで認識力が高まります。)
・丁寧に書く。
・解答欄に空欄がないかを確認する。
・答えを書いたら指でなぞりながら読み直す。
これらのことを家庭学習で意識して実践していくと習慣化され、テストのときにも気をつけられるようになるものです。
まとめ & 実践 TIPS
ミスをしないようにするためには、自分がミスをしやすいところに気づかせることです。自分で、しっかり意識することで、ミスは減っていきます。
家庭学習で、落ち着いて確実に取り組めたときは、その都度、大げさなくらいほめてあげてください。低学年のうちは特に、ほめられると乗ってきます。「ほめられて嬉しい→またやろう→ミスが減る→見直しも楽→点数アップ」という良い流れができ、「気をつけて取り組めばいいことがある!」とお子さまが実感できれば大成功です。
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