SDGsはどこまで達成されたの?2021年時点の達成状況と今後の取り組み

教育界でも重視される「持続可能な開発目標(SDGs)」が、2015年に国連で開かれたサミットで掲げられてから、6年が経ちました。期限の2030年までに目標を達成するには、取り組みのスピードや規模を拡大する必要があります。
新型コロナウイルス感染症の影響も無視できない中、私たちは残りの9年をどう過ごせばよいのでしょうか。

この記事のポイント

コロナ禍で後退

SDGs(Sustainable Development Goals)は、国連で開かれたサミットで、世界のリーダーたちが認めた国際社会共通の目標です。先進国も途上国も、また政府や企業だけでなく、すべての人が協力して達成すべき目標とされており、学校の授業や入試で取り上げられる機会も増えてきました。
そんなSDGsの達成状況を示す国際リポートが毎年、公表されています。ドイツのベルテルスマン財団などが行った分析では、新型コロナの感染拡大により、達成度合いを示すスコアの世界平均が、前回リポートに比べて後退しました。これはSDGsが始まって以来、初めてのことです。
リポートは新型コロナの世界的な流行が、SDGsの3つの側面である経済、社会、環境のすべてに影響を与えたと指摘しています。

18位の日本の課題は

国別の達成度を見ると、1位はフィンランド、2位はスウェーデン、3位はデンマークと、北欧諸国が並びます。日本は18位でした。
各目標の達成度はできている順に、緑、黄色、オレンジ、赤で評価されます。日本は「目標4 教育」や「目標9 産業・技術革新」などでは緑の評価を受けています。一方、「目標5 ジェンダー平等」や「目標13 気候変動対策」「目標14 海の豊かさ」などで赤の評価を受けており、取り組みに遅れや課題があることがわかります。

世界全体で取り組む必要

SDGs達成は本来、国や地域で順位を競うものではなく、世界全体で目指していくべきものです。先日、日本語版が公表された国連の指標を見ると、コロナ禍が世界の社会課題を深刻化させたことは明らかです。
「目標1 貧困」では、極度の貧困がこの数十年で初めて増加しました。その数は1億1,900万~1億2,400万人となっていて、40億人が社会保障を受けられていません。
「目標2 飢餓」も同じく悪化しています。23億7,000万人が、健康的でバランスの取れた食事を取れていません。
「目標4 教育」では、新たに1年生から8年生までの子ども1億100万人が、最低限の読解力の水準を下回りました。途上国の学校では、飲料水や電気などの学校インフラが不足し、学校教育の修了率も改善されず、「この20年間の前進が帳消しになった」としています。
パンデミック(世界的大流行)そのものが、人々や国家間の不平等を深刻化させていることも見逃せません。

まとめ & 実践 TIPS

SDGsの達成期限は2030年です。国連は、この厳しい影響を反転させるには、今後18か月のグローバルな取り組みが極めて重要だと呼び掛けています。
小中学生や高校生も、SDGsについて「自分たちにできること」を考える機会が、学校内外で増えています。身の回りのことだけでなく、達成度の高い国々の取り組み事例や、今なお世界で起きている紛争や難民の問題などにも目を向ける、広い視野を持たせてあげたいものです。

(筆者:長尾 康子)

※ SDSNとベルテルスマン財団
Sustainable Development Report 2021(英語)
https://www.sdgindex.org/

※国際連合広報センター「持続可能な開発目標(SDGs)報告2021」(概要の日本語版)
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_report/

プロフィール

長尾康子

長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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