登校できない子どもの自宅待機、学校はどうフォローする?ICTの活用状況は?

2021年の夏休み中は、学校の部活動や学習塾などで、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が確認されました。
2学期以降、子どもたちの感染が心配されます。周囲に感染者が出て、子どもや保護者が濃厚接触者になり、自宅待機となるケースも身近に迫っています。
そんな時、学校はどのような対応を取るのでしょうか。文部科学省は、情報通信技術(ICT)を活用して学習に遅れが生じないようにするだけでなく、学校と子ども・家庭とのつながりを継続するよう求めています。

この記事のポイント

「GIGAスクール」端末を活用

文科省は、新型コロナによる学級閉鎖などで、やむを得ず学校に登校できない子どもたちが増えることを見越し、学習指導に関する留意事項をまとめました。
それによると、子どもたちが登校できない場合は、▽オンラインによる朝の会や健康観察で、子どもと会話する機会を確保する▽学校から子どもの端末に課題を配信して、自宅学習に使う▽ウェブ会議システムで子どもと先生をつなぎ、学習指導をする……など、ICT端末を活用して学びを継続し、学校と家庭のつながりを維持する取り組みが重要だとしています。
2020年度中、国の「GIGAスクール構想」により、全国のほとんどの小中学生には、1人1台のコンピュータ端末が整備されました。この端末を学校から持ち帰ることを前提にしたものです。

文科省は持ち帰り前提の準備を求める

自宅待機中の学習がスムーズにできるようになるには、端末以外にも幾つかのハードルが想定されます。
一つ目は、通信環境です。通信環境が不十分な家庭に対しては、自治体や学校からモバイルルーターなどを貸し出す必要があります。
二つ目は、機器の整備です。学校からオンライン授業を行う場合、外付けカメラや三脚、マイクなどの周辺機器が必要です。
三つ目は、持ち帰りのための準備です。端末の持ち帰りを認めていない学校の理由としては、クラウド利用の設定やセキュリティ対策の未整備、家庭での利用ルールが決まっていないことなどがあります。文科省は、学校外でも端末を安全に利用できるよう、早急に準備するよう求めています。

まずはできることから取り組む

子どもたちが自宅待機中も勉強を続けるためには、何より学校や教育委員会の積極的な姿勢が欠かせません。文科省は、オンライン授業の準備や経験が不足している場合、まず「朝の会」など、できることから実施することを呼び掛けています。さらに、学校向けの「チェックリスト」や、新潟市、熊本県などの先進自治体の事例を示して、取り組みを促しています。

まとめ & 実践 TIPS

GIGAスクール端末の本格活用が始まってからもうすぐ半年になりますが、その活用は自治体や学校によって、まだまだ差があるのが現状です。
いざ自宅待機となったときに慌てることのないよう、お子さんの通う学校がICT活用やデジタルを生かした学習にどのような見通しを持っているのかを、保護者としても確認しておきたいところです。

(筆者:長尾 康子)

※文部科学省 やむを得ず学校に登校できない児童生徒等へのICTを活用した学習指導等について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/mext_99901.html

プロフィール

長尾康子

長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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