【Q&A】高校の「授業料無償化」とはどんな制度? 支給額や年収の条件、どうやって申し込む?

Q 高校生への授業料無償化制度とは、どのような制度なのでしょうか?

A 高校生の授業料の負担を減らすための奨学金のひとつに、高等学校等就学支援金制度があります。返還不要の就学支援制度です。
この制度の利用により、公立高校の授業料は無償化され、私立高校についても、私立高校の授業料平均額相当の支給が受けられることから実質無償化されます。

高等学校等就学支援金制度を利用するには、保護者の所得の基準があります。基準を満たすと年間11万8,800円(月額9,900円)が支給され、私立学校に通う生徒には、保護者の所得に応じて年間最大39万6,000円(月額3万3,000円)までが支給されます。

Q 制度を利用できるかどうかは、どのように決まるのでしょうか?

A 制度の利用の有無は、親が納める税金(住民税)により決定されます。共働きであれば、両親2人分の合計額により判定されます。

<計算式>(令和2年7月支給分から)
課税標準額(課税所得額)×6% — 市町村民税の調整控除の額

支給額は、上記の計算式で算出された額で決められます。たとえば上記の計算式により出された金額が30万4,200円未満の場合、支給額は年額11万8,800円です。この金額が基準額となり、公立と私立学校ともに支給されます。さらに私立高校に通う生徒に加算額があります。上記の計算式により算出された金額が15万4,500円未満の場合、年額39万6,000円が支給されます。

<支給額のイメージ(全日制高校の場合)>

なお、計算式で使われている課税標準額と調整控除の額は、市区町村で発行される課税証明書で確認することができます。また、マイナンバーカードを取得しているかたであれば、マイナポータルの「あなたの情報」からも確認可能です。

Q 年収で考えるといくらまでが支給対象になりますか?

A 年収ベースで考えた場合、基準額(年間11万8,800円)が支給されるのは年収910万円未満の世帯です。私立高校に通う生徒がいる場合で年間39万6,000円が支給されるのは、年収590万円未満の世帯となります。

前述の通り、制度の利用の有無は住民税で決まるため、年収による考え方はあくまで目安としてください。

Q 申込みはどこにすればよいのでしょうか?

A 高等学校就学支援金は、学校(進学先の高校)を通じて申込みます。入学時に学校から案内が配布されるため、必要書類一式を期日までに学校へ提出します。
その後都道府県による審査が行われ、受給の有無が決定される流れです。
なお、就学支援金は各家庭に振り込まれるものではありません。学校に振り込まれ、授業料に直接充てられるものです。

Q 授業料以外に充てられる奨学金制度はありますか?

A 高校生等奨学給付金という、授業料以外の教育費(教科書費・教材費・学用品費、通学用品費など)に充てることが可能な奨学金制度があります。
返還不要の制度となり、対象は生活保護世帯、住民税所得割が非課税の世帯です。申込みはお住まいの自治体の窓口か学校で行います。

小沢美奈子

小沢美奈子

ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、損害保険会社にて社員教育、研修講師などを経験。約12年間勤務後、外資系損害保険会社で営業に従事。ファイナンシャルプランナーとして活動開始後はWebや書籍などで記事執筆、セミナー講師、家計相談などを行う。2児の母。著書「本物の節約 残念な節約」(河出書房新社)

出典:
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1342674.htm
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1344089.htm

プロフィール

子どもの教育資金を考える女性FPグループ

メンバー全員が子育て経験を持つ女性FPのグループ。各自の子育て経験や得意分野を活かして、消費者向けのセミナーや相談業務、執筆、監修などを手掛けている。教育資金に関する情報発信の機会も豊富。

おすすめトピックス

子育て・教育Q&A