【Q&A】1人1台パソコン、端末はそろそろ届いた? どの程度のスペック?

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子どもたちに1人1台のコンピューターが使えるよう、全国の学校で整備が進んでいる「GIGAスクール構想」。お子さんの学校では、どのような端末が配られるでしょうか。オンライン授業や、デジタル教科書の活用などが注目されるなか、どのように使いこなしていけばよいのでしょうか。

この記事のポイント

Q.端末はそろそろ届いた?

A.端末が既にお子さまの手元に届いたかたと、届いていないかたがいる状況ですが、まだの場合も、予定では2020年度内に届くことになっています。

人工知能(AI)の発達などで「Society5.0(超スマート社会)」が到来しようとするなか、子どもたちにもICT(情報通信技術)を使って学ぶ環境を整備するため、国が進めているのが「GIGAスクール構想」です。
昨年の秋ごろから、学校で1人1台ずつコンピューター端末を使えるようになったお子さんも多いのではないでしょうか。
1人1台の端末と、高速大容量の通信ネットワークが、全国の小中学校に整備中です。昨年8月の調査では、99.6%の自治体で、2020年度内の納品完了を予定していました。

Q.どんな機種が推奨されている?

A.国が推奨する標準仕様を見ると、OS(オペレーションソフト)は、Microsoft Windows、Google Chrome OS、iPad OSの3種類が示されています。

家庭や個人でコンピューターを購入するのと違い、公立学校で配られる端末は、自治体がまとめて購入します。国が推奨する標準仕様を見ると、OSは、Microsoft Windows、Google Chrome OS、iPad OSの3種類が示されています。
Microsoft Windowsの場合、Microsoft Windows 10 Proで、メモリは4GB、ストレージは64GB、画面9~14インチとなっています。

Google Chrome OSではメモリ4GB、ストレージ32GB、画面9~14インチ、iPad OSではストレージ32GB、画面10.2~12.9インチ、などとなっています。
共通仕様としては、無線インターネット接続できることや、タッチパネル対応、キーボードやカメラが付いていること、1.5キロ未満の重さであること、価格は5万円程度であることなどです。これらを満たしていれば、ノート型やタブレット型でも選択可能となっています。

Q.それぞれに違いはあるの?

A.Windows機、Chromebook、iPadと、それぞれの機種や活用するサービスにより、操作の方法は異なりますが、クラウド活用という点では大きな違いはないと言えます。

データやアプリを保存するストレージが小さいのでは?と思ったかたもいるかもしれません。しかし、GIGAスクール構想は、ネットワークに接続されたサーバーにアクセスして、データやソフトウエアを使う「クラウド活用」を前提としています。

たとえば、端末のカメラで撮影した植物観察の記録は、自分の端末ではなく、クラウドに保存して、必要な時に引き出して使います。容量がいっぱいになる心配はなさそうです。
Windows機、Chromebook、iPadと、それぞれの機種や活用するサービスにより、操作の方法は異なりますが、クラウド活用という点では大きな違いはないと言えます。

使いこなせるようになるには?

A.通信環境の改善や、授業での活用が一体となってこそ、「令和の時代の学びのスタンダート」として、1人1台端末が生きてくると言えるでしょう。

クラウド活用を前提とすれば、通信環境も充実させなければなりません。従来の学校のインターネット回線では容量が足りないので、GIGAスクール構想では、クラウド活用や動画視聴などがストレスなく行えるよう、校内の回線の整備も補助しています。
さらに、子どもたちが自分の思い通りに使いこなせるようになるためには、ログインの方法や端末の扱い方も教える必要がありますし、先生方が授業で積極的に活用できるよう研修も必要です。
通信環境の改善や、授業での活用が一体となってこそ、「令和の時代の学びのスタンダート」として、1人1台端末が生きてくると言えるでしょう。

(筆者:長尾康子)

※GIGAスクール構想の実現について
https://www.mext.go.jp/a_menu/other/index_00001.htm

プロフィール


長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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