「今やろうと思ったのに!」と言う子どもを自ら勉強に向かわせるための3ステップ
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「今やろうと思ったのにお母さんに言われたから、やる気がなくなった。もう、やらない!」こっちも、ギリギリ、精一杯我慢して、それでも、「いい加減取りかからないと‥。」と思い声をかけたのに…。我が家では、そのような日々を幾度となく繰り返してきました。
今思えば、子供も心の中で、「やりたくないな。でもやらないといけないな‥。」と葛藤していたに違いありません。今更ですが、「もっと信じてやればよかった。」と後悔しています。
今回の記事では、子どものやる気を引き出すには、親はどのように関わるのがよいかについてをお伝えします。
(赤ペン先生 吉田)
1. お子さま自身に勉強をする時間を決めさせる
「赤ペン先生の問題」でも、「勉強を嫌がります。」「やる気がなくダラダラしてしまいます。」などの声を聞くことがあります。
これは、ごくごく普通のことだと思います。最初から、親に言われなくても自ら率先して勉強に取り組むような理想的なお子さまは、そうそういないのではないでしょうか。でも、お子さまの奥底に潜んでいる「やる気」を引き出す「効果的な関わり方」はきっとあるはずです。
「自分で決めるのが難しい場合は、おうちのかたと一緒に決めます。その場合は、命令的な言い方ではなく、提案をしたり、あくまで相談に乗る姿勢であることがポイントです。お子さまが「自分で決めた!」と実感することが大切です。
時間を決めたら、お子さまが、自分で意識できるように「○時から勉強」などと紙に書いて目立つところに貼っておきましょう。勉強時間が近づいたら、アラームやタイマーなどで知らせるのも効果的です。
時には、その時間になっても気分が乗らないこともあると思います。そんな場合は、「一緒にやろう!」とさりげなく誘ったり、「今日は何時から始めるの?」などと「きっとやると思っているよ。」という信頼が伝わるような言い方をするとよいと思います。
2. 勉強に取り組みやすい環境を整える
「いざ勉強!」となっても、周りにゲームや漫画などの誘惑物があると、集中しづらくなります。
そういった気が散る要因になるものは、目に入らないところに置きましょう。そして、机の上には、勉強に必要なものだけを出すようにします。鉛筆もきれいに削っておくとよいですね。思わず字が書きたくなるかもしれません。
3. 子供の気持ちにできるだけ寄り添う
「学習習慣を身につけてほしい」「学力をつけてほしい」という思いは、どのおうちのかたも同じだと思います。その思いが強すぎるあまり、ついつい感情が先走り、きつい口調になったり、否定的な言い方をしてしまうこともあるのではないでしょうか。
私も、子供に「お母さんは、いつもぼくを否定する。ほめてくれない。」と言われたことがあります。「えっ!?ほめているじゃない。伝わってないの?」と結構ショックでしたが、子供はそうは受け取っていなかったようです。と言うのも、子供が何か言ったときの私の第一声は、「そうだねー。わかるよー。」ではなく「どうしてそんなこと言うの?」「ダメじゃない。」が多かったのです。
子供は、「ありのままの自分を受け止めてくれている、認めてくれている」という安心感を土台にして、自主性を伸ばしていくと思います。「~しなさい!」「ダメでしょ!」「○○ってどうして~なの!」などの否定的な言葉は、「責められている」「させられている」という気持ちを強くし、子供の「やる気」の芽を摘んでしまいます。言いたい気持ちをぐっとこらえて、お子さまの「やる気」を引き出す声かけに変えていきましょう。
・「早くやりなさい!」の代わりに「やったら見せて!」
「そんなこともできないの!」の代わりに「○○なら、きっとできるよ。」
子供はおうちのかたの「信じているよ!」という気持ちを感じ、その信頼に応えようとします。
・「やりたくないなら、やらなくていい!」の代わりに「やりたくないんだね。何か理由があるのかな?」
子供自身「なぜやりたくないんだろう?」と内省することで、気持ちを切り替えていくことができます。
まとめ & 実践 TIPS
親とて人間です。いつもいつも、穏やかな気持ちではいられないと思います。でも、ほんの少し心がけることで、言葉は変わっていきます。そして、万が一、ヒートアップしてしまったときは、「ごめんね。」と素直に謝ればよいのです。愛情があってこその怒りです。その気持ちがお子さまに伝われば、ちゃんとわかって勉強するようになります。
「手をかけ、目をかけ、心をかけ」—これは、先輩の赤ペン先生に教えてもらった言葉です。よい言葉です。子供の成長と共に、親の関わり方も変わっていくものですね。
参考資料 保護者通信3年生 2018年 5,9月号
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