導入が加速するオンライン授業 幼児期からの上手な取り組み方とは?

コロナの影響によりオンライン授業の普及が一気に加速しています。幼児向けの習い事でも導入しているところが増えており、今後もその流れは続くでしょう。オンライン授業にまだ慣れていないというご家庭のために、今回は幼児教育とデジタルメディアの関わりを長年研究されている愛知淑徳大学の佐藤朝美先生に、オンライン授業の上手な取り組み方についてお話を伺いました。

この記事のポイント

事前に準備!オンライン授業を受ける環境づくりを

オンライン授業のメリットは、自分の好きな環境で受けられることです。最近では、英会話だけでなく、プログラミングやリトミックまで幅広いジャンルの教室がオンラインで受講できます。しかし自宅での授業だと、お子さまが集中しない、お教室モードに切り替えられない、という声も多く聞かれます。オンライン授業を受ける際には、「おうちだけどお教室モードでがんばろう」と思える環境づくりが大切ですから、その工夫をご紹介します。

まずはお子さまの気が散らないように、目につく場所におもちゃや絵本などを置かないようにしましょう。部屋の一角を「オンラインエリア」として区切ってしまうのも手です。背景にお子さまの好きな絵や布を貼って、壁紙のようにセットするのも楽しいかもしれません。

また、できるだけスクリーンに集中できるよう、スマホなどの小さな画面よりはパソコンなどの大きな画面で受講するのがよいでしょう。マイクスピーカーを用意して音の環境を整えたり、ネット環境に問題がないかチェックしたり、事前にテストしておくのも忘れずに行ってください。

子どもの集中力は長く続かないものと知っておきましょう

大学生ですら、オンライン授業を集中して受け続けるのはなかなか難しいことです。ましてや小さいお子さまなら、15分~30分もすれば飽きて当然。親としてはつい「ちゃんと座って!お話聞いて!」と言いたくなってしまいますが、しっかり座って長時間学習するのはまだまだ難しいので、少し気楽に構えましょう。

お子さまの集中力が切れ始めたなと感じたら、気分転換に伸びをするなど少し体を動かしたり、水を飲むよう声掛けをしたりしてあげるとよいでしょう。集中するまでおうちのかたが隣で一緒に授業に参加してあげるのも有効でしょう。画面の前にちゃんと座っていられなくても、先生の声がお子さまの耳に届いていれば授業内容はインプットされるので、おうちのかたもなるべく寛大に見守ってあげてください。

授業で学んだことを親子で振り返る時間を

授業が終わったら、「今日はどんなことをしたの?」「先生はどんなお話をしていた?」など、その日の授業を振り返る声かけをしてあげましょう。学んだことを人に話すことで、より理解を深めることができます。オンライン授業が始まる前に、お子さまに前もって「今日はどんなことをしたか、あとで教えてね」と伝えておくのもよいでしょう。あとでおうちのかたに報告しようと、お子さまなりに意識して授業に取り組んでくれます。

また、オンライン授業の振り返りに限らず普段から、お子さまが自分で考えたことをしっかり話せるように、親子で対話ができているとよいですね。それには、おうちのかたの声かけの仕方を少し意識してみましょう。「なぜ?」「なんでそう思ったの?」と問いかけ続けることで、お子さまの「自分の考えを伝える力」を伸ばすことができます。

おうちのかたが話をする時は、いわゆる『5W1H』を意識するとよいですよ。いつ、どこで、誰が、なぜ、どうして、これらを具体的に伝える会話は親子のコミュニケーションにおいても大変重要です。子どもたちは一番身近な存在を手本にしていますので、おうちのかたが普段の会話を少し意識するだけで、お子さまの会話力にも変化がみられることでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

オンライン授業はおうちのかたもあまり経験がないことですので、お子さまと上手に取り組むにはしばらく試行錯誤が必要かもしれません。しかし、お子さまがリラックスした状態で、自分の好きな環境で受けられるのがオンライン授業の最大のメリットです。「おうちだけどお教室モードでがんばろうね」とお子さまをサポートしながら、上手に活用できるとよいですね。

プロフィール

佐藤朝美(さとう・ともみ)

愛知淑徳大学人間情報学部准教授。東京大学大学院学際情報学府博士課程、情報学環助教、東海学院大学子ども発達学科を経て現職。教育工学、幼児教育、家族内コミュニケーション、学習環境デザインに関わる研究に従事。日本子ども学会(理事)。オンラインコミュニティ「親子de物語」で第5回、「未来の君に贈るビデオレター作成ワークショップ」で第8回、「家族対話を促すファミリー・ポートフォリオ」で第11回キッズデザイン賞を受賞。

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