【入試に出る時事問題】2020年の出来事は?最新の問題予想と教科書での対策方法
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社会の入試では、最近の出来事を扱う【時事問題】が出題されます。【時事問題】は就職試験や公務員試験でも出題されますが、今回は中学入試や高校入試での社会の【時事問題】を中心に、その傾向と対策をご紹介します。
この記事のポイント
昨年の入試での【時事問題】は?
例年12月になると1年間を振り返るニュースや流行語などが取り上げられます。2020年は新型コロナウイルス感染症に関連する出来事が多く、そのほかのニュースの扱いが少なかった印象です。社会の入試問題では「現在の日本や世界がどうなっているか?」を問う【時事問題】が定番ですが、今春に行われた公立高校入試では、次のような話題が取り上げられました(カッコ内は話題を取り上げた都道府県)。
- 【2019年4月】新紙幣のデザイン発表(島根県)
- 【2019年6月】大阪でG20サミット開催(山形県、和歌山県)
- 【2019年7月】「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産に登録決定(群馬県、香川県など)
- 【2019年7月】参議院議員通常選挙(富山県、佐賀県)
- 裁判員制度導入(2009年)から10年(山形県、広島県)
【時事問題】としては、ニュースで多く取り上げられた世界遺産への登録だけでなく、「裁判員制度導入から10年」のような「何年後・何周年」といった切り口からも出題されます。そして公立高校入試での【時事問題】は、ニュースになった出来事そのものの知識よりも、その出来事を題材として教科書に書かれている関連事項が問われる傾向があります。一方で私立の中学入試では、ニュースになった出来事そのものの知識を問うところがあるため、過去問対策をする際にどのような出題があるかを確認しておいたほうがよいでしょう。
来年の入試に出る【時事問題】は?
では来年に実施される2021年度入試では、どのような【時事問題】が出題されるのでしょうか。2020年は新型コロナウイルス感染症やそれによる東京オリンピック・パラリンピックの延期などが話題となりましたが、それ以外に注意しておきたい出来事と関連する出題として、次のようなものが考えられます。
- 【2020年6月】黒人差別問題(→歴史や人権に関する出題)
- 【2020年7月】レジ袋有料化(→環境に関する出題)
- 【2020年7月】令和2年7月豪雨(→気候、災害に関する出題)
- 【2020年7月】東京都知事選(→選挙、地方自治に関する出題)
- 【2020年8月】イスラエルとアラブ首長国連邦の国交正常化(→歴史や地理に関する出題)
- 【2020年9月】菅内閣の発足(→内閣に関する出題)
2020年をふりかえる新聞の特集記事やニュース番組などをみる際には出来事そのものだけでなく、「教科書のどの内容と関連するか?」と意識してみていくことが【時事問題】への対策になります。
【時事問題】は「10月」まで?
では【時事問題】は「何月まで」の出来事を注意しておけばよいのでしょうか。ここ数年の高校入試・中学入試をみると、おおよそ「10月」までの出来事が扱われる傾向にあります。背景としては、入試問題の作成には厳重なチェックが行われるため、多くの入試が「10月」ごろを期限に問題を作成していると推測されます。しかし昨年度の入試では「2019年12月」の出来事を扱った、次のような出題もありました。
- 【2019年12月】アフガニスタンで医療活動していた中村哲医師の死去(青山学院中等部)
- 【2019年12月】イギリスの総選挙で、EU離脱に賛成の保守党が大勝(ラ・サール中学)
例に挙げたラ・サール中学では、1月から12月までの出来事に関連する【時事問題】が例年出題されています。受験する学校によっては「10月」までと区切らずにニュースをみておく必要がありそうです。
まとめ & 実践 TIPS
社会の【時事問題】ではニュースになった出来事そのものがストレートに問われるところもありますが、その出来事に関連した教科書の内容が問われることが多いようです。2020年をふりかえる特集記事やニュースをきっかけに、これまで学習してきた内容との関連をおさらいしてみてはいかがでしょうか。
株式会社プランディット 社会課 十河(そごう)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの社会(地歴公民)の教材編集を担当。
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