年齢×1分で学ぶことが好きになる! かおりメソッドの「天才ノート」とは?

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「子どもが自分から勉強しないんです」、そんな悩みをよく耳にします。こうしたお子さまに大切なことは、学ぶことを好きになるような働きかけです。その働きかけに効果的な「天才ノート」の考案者で、「かおりメソッド」を提唱し、保護者に向けた家庭教育講座を開講している岩田かおりさんに話を聞きました。

この記事のポイント

一緒に楽しみながら学ぶことが、親子の信頼関係構築の鍵

子どもは保護者と一緒に遊んだものが大好きになります。そのため、勉強好きな子にしたいと思ったら、「勉強しなさい」とひとりでドリルに向かわせるのではなく、保護者が一緒に遊びながら学ぶことが大切なのです。

「いくら言っても聞かないんです」と保護者のかたの悩みを耳にすることもありますが、それはお子さまが悪いのではなく、保護者の言葉が響いていない原因があるのです。人の言葉を受け入れるには、信頼関係がとても重要です。

そのため、親子の中でもまずは信頼関係を築くことが大事。一方的に、「あれをやりなさいこれをやりなさい」と言っているだけでは、その信頼関係を築いていくことはできません。一緒に遊び、「この人は味方なのだ!」と認定されることが大切です。遊びながら学ぶことで大切なことは、承認・探究・学びの杭打ちです。子どものありのままを承認し、興味を持てる分野で探究する体験を通じて、教科的な学習である学びの杭打ちへとつなげていくステップを意識して、子どもと接していくことで親子の関係性は変わっていきます。詳しくは、「ガミガミ言わなくても勉強する子になる!子どもを『学び体質』にするのは、『承認』と2つのステップ」でご紹介しているので、あわせてご覧ください。

「天才ノート」に向かう時間は年齢×1分でOK

子どもと一緒に遊びながら学ぶ方法として私がお伝えしているのは、「天才ノート」の活用です。「天才ノート」は、子どもが関心を持っていることを書き、学習素材へのアンテナを磨き、学びへのやる気を育てるツールです。また、「天才ノート」の「天才」とは、高い知能指数や偏差値を持っているという意味ではありません。そもそも才能のない子どもは一人もいません。保護者が子どもの「好き」や「頑張り」を承認することで、どんな個性も才能に変えることができます。どんな子どもも保護者の接し方次第で、「天才」になれるのです。「天才ノート」は、そんな考え方を体現するツールです。
そのため、「天才ノート」に取り組む上での最大の秘訣は、保護者が子どもの学習に関心を持ち、一緒に楽しんで取り組むことです。

この「天才ノート」に取り組む目安の時間は、年齢×1分です。5歳だったら5分程度、10歳だったら10分程度です。保護者のご負担のない範囲で、コミュニケーションをしながら「天才ノート」に向かってみてください。

例えば、年長の時にはどんなことをするかご紹介しましょう。
小学校に入って何が一番変わるかといえば、文字を書く授業がスタートするということです。学校では「あいうえお」と順番に覚えることや、「あさがお」や「ひまわり」など決められた単語を書くことを求められます。

そうした学びに違和感なく取り組める子はそのまま取り組んでよいのですが、楽しめない子に関しては、「ねこ」→「こぶた」→「たぬき」などしりとりをしながら書き取りの練習をする方法や、「今日見つけた言葉を書いてみよう」と書き留めさせる方法などもあります。

「お友達の名前を書いてみよう」「おじいちゃんの名前を書いてみよう」など、クイズ感覚で文字の書き取りをする方法もありますね。他にも、電車の路線名やアニメのキャラクターなど好きなものを書くことも子どもにとっては楽しい経験です。

子どもが夢中になる「天才ノート」の実例紹介!

ここで、いくつか「天才ノート」の実例をご紹介しましょう。

・めいろ(5歳・男子)

6歳の男の子がハマっているめいろ。描くごとに進化中だそうです。

・トラ(5歳・男子)

今にも飛び出してきそうな迫力のあるトラですね! お母さんからのコメントで、本人のモチベーションもUPします。

・都道府県を書く(8歳・男子)

日本地図を眺めながら都道府県を書くことにチャレンジ! 楽しみながら書くことが大切なので、漢字とひらがなのミックスでもOKです。

・調理体験をクイズ形式にレポート(9歳・女子)

父親との調理体験を、「天才ノート」にクイズ形式で記録した事例です。お子さまが、お手伝いにも「天才ノート」にも意欲的になり、一石二鳥ですね。

・植物への興味を仮説と調べ学習で記す(6歳・女子)

植物への興味があり、自分で予想(仮説)を立てて、調べ学習をした結果を記した「天才ノート」です。探究的な学習にもつながりますね。

・アニメクイズで漢字好きに!(9歳・女子)

アニメ『鬼滅の刃』が好きな子に、登場人物やストーリーをクイズ形式で出題。興味があることであれば、難しい漢字でも書こうとする意欲が生まれるものです。

学習においては、ホップ・ステップ・ジャンプがとても重要です。お子さまが「ひとりで勉強する」というのは、「ジャンプ」の状態。最初からその段階に飛ぶことはできません。
「天才ノート」の具体的な事例からもわかるとおり、保護者のかたがクイズを出していたり子どもが書いたことにコメントと花丸をつけていたりします。
時々、親子で一緒に学びながら遊ぶことで、子どもたちは自分の頭で考えるようになり、学びを楽しめるようなるのです。

まとめ & 実践 TIPS

保護者の言葉が響かないのは、子どもが保護者に対して「味方である」という信頼を抱き切れていないからです。関係性をつくるために重要になるのが、一緒に楽しみながら学ぶことです。今回そのツールとしてご紹介したのが、「天才ノート」です。
年齢×1分間、ノートに向かい、親子で楽しめるテーマに取り組んでみましょう。楽しみを知ると、子どもは夢中になり、次第にひとりでも取り組むようになっていきます。

プロフィール


岩田かおり

株式会社ママプロジェクトJapan 代表取締役
第一子、第二子をお受験塾に入れずに都内の国立小学校に合格。幼児教室勤務、そろばん教室の運営を経て、「子どもを勉強好きに育てたい!」の想いから、独自の教育法を開発。「学び体質に育てる」と「親子関係」を大切にし、子育てする家族を応援するガミガミ言わず勉強好きで知的な子どもを育てる作戦『かおりメソッド』を全国へ展開中。(株)リクルートでの企業講座では満足度100%実績あり。PHPすくすく子育て、雑誌VERY掲載、ウェブDomani、ラジオ出演などメディアでも活躍中。3人(1男2女)のママ

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