少子高齢化で英語が必要に? グローバル社会を目指す日本の未来とは
- 教育動向
総務省の統計によると、日本の総人口は平成20年の約1億2800万人をピークに減少をはじめ、平成30年には約1億2600万人となっています。さらに平成30年にいたっては、65歳以上の人口が0~14歳までの人口の2.3倍となっており、少子化・高齢化が進んでいることが分かります。
今後さらに減り続けると予想される≪日本社会の担い手≫は、システムの機械化、そして海外からの人材確保でおぎなうことになるでしょう。国境を越えた行き来が活発になるこれからの日本社会では、英語をはじめとした「外国語」が必須になっていきます。
日本から海外へ、海外から日本へ
インターネット技術の発展により、海外の人々と電話やメールで気軽に連絡が取れるようになった現代。誰でも簡単にやりとりができるからこそ、やはり誰でも英語・外国語に対応することができなければ、時間のロスやちょっとした伝達ミスの発生につながりかねません。
日本の企業においても、英語を重要なスキルと位置付けているところが多くあります。今後は海外とやりとりをする部署だけでなく、国内でも英語でのやりとりが増える可能性が高まってくるでしょう。就職を希望する部署や企業の種類に関係なく、英語は身に付けておきたいスキルなのです。
グローバル化に向けた日本の取り組みとは?
日本では平成29年に学習指導要領を改訂し、外国語に関して「聞くこと・話すこと・読むこと・書くこと」に加え、コミュニケーション力や外国語を使って何ができるようになるかを明確にするという観点を盛り込みました。
また、日本にいながら海外の教育プログラムである「国際バカロレア」を学べる学校を増やし、海外の大学受験の際に必要となることが多い「ディプロマ・プログラム」の一部科目を日本語でも学べるよう、導入を進めています。
さらには海外への留学支援・海外からの留学生受け入れを積極的におこない、日本人学生との交流支援や就職のあっせんなどもおこなっています。日本のグローバル化に向けた取り組みは、少しずつ前進しているといえるでしょう。
保護者が家庭でできる子どもたちへのサポートは?
ここまでの流れを見ると、大切な子どもの将来のために英会話へ通わせなければ、しっかりと勉強させなければ……と思うかもしれません。しかしお子さま自身に「知りたい・やりたい」という思いがなければ、身に付かないどころかストレスとなり、英語を苦手と感じてしまう可能性もあります。
保護者が家庭でできるグローバル化へのサポートとして大切なことは、「多様性を認め、興味を持てるような声かけをする」ことです。言葉や肌の色、育ってきた環境は人それぞれ。だけど、英語をはじめとする外国語を勉強すれば同じ言葉で楽しくコミュニケーションがとれること、身の回りにいる友だちと何も変わりはないこと、など伝えてあげられるとよいかもしれません。
まとめ & 実践 TIPS
インターネットやSNSが発達した今は、身の回りだけでなく世界中にいる人々と友達になれる時代です。グローバルな未来を生きるであろう子どもたちには、多様性を認め、誰とでも同じように関われる素敵な大人に成長していってほしいものですね。
出典:総務省 資料「政策評価書2」
URL https://www.soumu.go.jp/main_content/000496481.pdf
出典:総務省統計局「1.人口 人口減少社会、少子高齢化」
URL https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1191.html
出典:文部科学省「中学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 外国語編」
URL https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_010.pdf
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