ステイホームで増えた子ども関連費を整えていこう

新型コロナウイルスの感染拡大防止策として休みとなっていた学校は、私がこの原稿を書いている段階で再開が決まったようです。「当面の間」が数度にわたって延長されて約3か月に及んだ地域もあったわけですが、この間に予定外の臨時支出を迫られた家庭は多かったのではないでしょうか。

家計を支えるための収入の確保で大変な保護者も少なくないと思いますが、子どもの教育資金を守っていけるよう家計を見直していきましょう。

今回の臨時支出は後悔しない

子どもが家にいる時間が増えれば、食費や光熱水道費などがいつもよりかかるのは当然のことです。細かいことを言えば、トイレットペーパーだって消費量が増えているはずです。衣食住に直接関連する支出が増えるのに加えて、子どもが学校に行かない・外出できないことによる支出も増えているようです。

子どもの教育機会が失われることを心配して問題集やドリルを用意したり、外で遊ぶことのままならない子どもが退屈しないように本やゲームを購入していれば、ステイホーム期間中の支出は予算オーバーです。

高額の買い物としては、オンライン学習のためのタブレットやパソコンがあったようです。筆者がパソコンショップの担当者とやり取りをしていたところ、子ども用にパソコンを購入する人が多い印象があるとのことでした。

これらの支出は、すでに済んだことです。「必要」だと考えたから支払ったわけで、買ったものをしっかり使っていけるなら問題はありません。悔やむことはないのです。

赤字は少しずつ埋めていく

臨時出費を悔やむことはありませんが、その支出を省みることは必要です。タブレットやパソコンを数万~10数万円も出して入手したのであれば、モトをとれるように今後もしっかり利用する方法を考えましょう。

学校が始まっても、今後の流れとしてパソコンなどの情報機器を使ったオンライン学習は続いていきそうです。紙の教材を使って勉強する場合でも調べ物など活躍の場があります。プログラミング教育や英語学習にも使えます。

子どもが安全にインターネットに接続できるようにセキュリティーソフトを購入するなどの対策費が必要な場合は、それらも含めた臨時出費の額が家庭学習予算の何か月分になったのかを計算し、その間は赤字分を毎月の予算で埋めていきます。

家庭教育費だけで赤字を補っていけそうもない場合には、家族で遊ぶための予算など、パソコンの利用法に応じて他の費目から取り分けてもよいでしょう。該当する費目が無ければ、新たにパソコン関連費など特別費をもうけて、収入の範囲内でやりくりできるように考えます。

インターネット回線は携帯電話や固定電話、テレビ等とのセット割引を上手に利用しましょう。割引があるからと言って、これまで使っていなかったサービスの上乗せはしないように気をつけます。

子どもの教育費積み立ては安易にやめないようにしたいものですが、臨時出費をこの先の収入でカバーするのが難しい場合、積み立ての中断も検討します。中断は、基本生活費の用意が難しく、貯蓄が底をついて生命保険の契約者貸し付けなどを利用せざるを得ない場合です。無利子の借り入れを利用するのも一手ですが、有利子の借り入れをするくらいなら貯蓄の中断が支出を減らすことにつながります。積み立てを中断している間に家計を見直し、貯蓄を再開できるようにします。

家庭学習のためのインターネット環境を整えるために、国は自治体を後押ししています。今後、通信機器が貸し出されたり、学校や自治体がオンライン学習を提示する場合には生活保護家庭へ通信料の給付がなされたりしていくようです。学校からのたよりや、自治体の広報紙・ホームページで確認しましょう。

緊急な臨時費用の準備に取り掛かろう

日頃、臨時費用として生活費の3か月分とか6か月分を用意しておこうとお伝えしていますが、それだけの用意ができていなくて苦しかった家庭もあったはずです。

すぐに数か月分を用意するのは難しいですが、次の緊急時に備えて(無いことを願いつつ)コツコツと準備していくしかありません。

毎月の生活費が20万円で、まずは3か月分を用意するなら60万円になります。毎月5万円を取り分ければ1年間で用意できます。毎月1万円なら5年間です。5年間のうちに次の緊急事態が起こったら間に合わないじゃないか……と言わずに、コツコツを始めましょう。ゼロよりはよいという考えを大切にしてください。

(筆者:菅原直子)

「ICTの積極的活用について(文部科学省)」
https://www.mext.go.jp/content/20200515-mxt_kouhou01-000004520_4.pdf

「公立学校情報機器整備費補助金交付要綱の改正について(文部科学省」
https://www.mext.go.jp/content/20200521-mxt_jogai02-000003278_519_1.pdf

プロフィール

菅原直子

「らいふでざいん菅原おふぃす」代表。ファイナンシャルプランナー、教育資金コンサルタント。子育て世帯の教育費を中心としたライフプラン相談、進学資金が不足している高校生と保護者向けの教育資金セミナーおよび親が老後破産しないためのアドバイスに注力中。「子どもにかけるお金を考える会」メンバー。子どもは3人。

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