夏休みは宇宙や星空をテーマに学ぼう

子どもたちが大好きで、親子で楽しめるテーマとして定番の「星」や「宇宙」。観察して楽しむだけでなく、結果を投稿したりするなどのアウトプットを加えると、研究としてより充実したものになりそうです。この夏のトピックを紹介します。

太陽系誕生の秘密に迫る「はやぶさ2」

地球から約3憶キロメートル離れた小惑星「リュウグウ」を調査中の探査機「はやぶさ2」が、この夏、2回目の着陸に成功しました。はやぶさ2は2014年12月に種子島宇宙センターからH2Aロケットで打ち上げられ、昨年6月にリュウグウ上空に到達し、観測を開始しました。今年2月に1回目の着陸を成功させており、小惑星の岩石を貴重な試料として採取することに成功したとみられています。

2回目の着陸では、世界初となる地下物質の採取に成功したとみられています。リュウグウには太陽系が生まれた今から46億年前の物質が今でも残っていると考えられており、太陽系や生物の起源を知る手がかりになります。今年の11月または12月まで探査を行い、2020年末に地球に戻ってくる予定です。
地球から遠く離れた小惑星に6年という時間をかけて探査をするミッションは、大人でもロマンを感じるものでしょう。ぜひ親子で数年に1度の宇宙探査の大イベントを楽しんでみてはどうでしょうか。宇宙航空研究開発機構(JAXA)では着陸の模様や記者発表、シンポジウムなどの動画をアーカイブで画像がみられるので、これからの夏休みの自由研究にも十分な情報が満載です。

参加型の星空観測にチャレンジ

宇宙に関心を持つきっかけとなったのが天体観測、という子どもも多いことでしょう。しかし、なかなか都市部ではきれいな星空は見えないかもしれません。照明の配置や配光が不適切で、景観や周辺環境に影響を及ぼす「光害(ひかりがい)」があるためです。環境省では星空観察を通して光害や大気汚染に気づき、環境を守る意識を高めようと星空観察を推進しています。

夏と冬の年2回、肉眼による天の川観察と、デジタルカメラによる夜空の明るさ調査を行います。夜空の明るさ調査では、夜空をデジタルカメラで撮影し、データを専用サイトに投稿する参加型の調査となっています。これらが画像解析により地域ごとの「夜空の明るさ」の段階分けをする基礎データとなります。
昨年の夏の星空観測では、全国から214件のデータが収集され「天の川が見えやすい」とされる「20等級」以上の地点が公表されています。住宅地域では平均値は19.7等級で「天の川が見え始める」、商業地域での平均値は18等級で「星座の形がよく分かる」となっています。

今年の観察期間は、夜空の明るさ調査が8月21日から9月3日まで、肉眼による天の川などの観察が8月22日から31日までとなっています。夏休みの帰省やキャンプに出かけたときに星空を観察して、星を探したり星座を見つけたりする以外にも、「夜空の明るさ」調査に参加すると、自由研究にも奥行きが出てくるのではないでしょうか。

(筆者:長尾康子)

※ファン!ファン!JAXA!
https://fanfun.jaxa.jp/

※環境省 星空を見よう
https://www.env.go.jp/air/life/hoshizorakansatsu/index.html

環境省 報道発表 夏の星空観察 デジタルカメラによる夜空の明るさ調査の結果について
https://www.env.go.jp/press/106269.html

プロフィール

長尾康子

長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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