「自由研究」で伸ばす力こそ、将来役に立つ力になる

■ベネッセ教育総合研究所に聞いた自由研究が目指す学びや、学びを引き出す保護者の関わりかた

・自由研究で得られる学びとは?
「探究心」の育成です。通常の学校の授業は、知識・技能の習得とそれらを活用し、課題を解決していくための思考力・判断力・表現力を育成することを目指しています。本来は、その先の「探究」につなげていきたいわけですが、通常の授業の中ではなかなかそこまでは到達できません。多くの場合は、教師側が課題を設定し、その課題を解決するためにどうするか、から授業がスタートします。しかし「探究」はそうではなく、個人の中にあるこだわりやひっかかり、興味関心をもとに、もっと知りたいと思ったことを突き詰めていく活動です。この活動は、「学ぶことにより、分からないことが減っていく」という学びではなく、「学べば学ぶほど、分からないことが増える」学びです。だから、学びが完結することがありません。自由研究は、本来そうした学びを目的としたものです。

・「探求心」を伸ばすテーマの選び方のコツは?
「子ども自身のこだわりを追究すること」です。例えば、二重跳びができるようになりたい、目玉焼きをきれいにつくりたい、という目標を達成するためにどんな試行錯誤をしたのかをまとめる。なんで夏は暑いのか?という疑問を解決するために情報収集と結論をまとめるなど、子ども一人ひとりのこだわりを追究することこそが最も大事なことであり、「そんなテーマじゃだめだよ」と大人が大人目線で言わないことが大切です。

・保護者はどう関わるとよい?
ぜひおすすめしたいのは、大人目線の見方。子どもがこだわっていることについて、「なんでそこにこだわるのか」「それの何が好きなのか」を大人が子どもに教えてもらう、という姿勢が必要です。また、テーマ自体の視野を広げるためには、いつもしていない体験を、夏休みだからこそ積極的にできる機会を用意してあげることが大切ではないかと思います。

プロフィール

小泉和義

小泉和義

ベネッセ教育総合研究所 主任研究員。全国の小学校、中学校、高等学校などの現場を取材し、子どもたちの実態や学校での指導課題を踏まえ、「今」と「これから」の教育に必要なことは何かを発信し続けている。

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