子どもが勉強好きになるために保護者ができることとは?
お子さまは勉強が好きですか? 漢字を覚えるのは苦手なのに、ゲームのキャラクターは全て覚えているというのはよくあることですが、それは「好き」かどうかの違いです。
勉強だって好きになりさえすれば、保護者も先生もびっくりするほどのめり込み、多くの知識を吸収するはずです。
では、勉強が好きになるために、あるいは嫌いにならないためには、どのようなことが必要なのでしょうか。保護者ができることはなんでしょうか。
勉強を嫌いになる原因・好きになるきっかけは?
お子さまを机に向かわせるために、「勉強しなさい!」とガミガミ言っていませんか? これは、逆効果になっている可能性があります。なぜなら、勉強=いやなものと刷り込みをしているようなもので、「やらされている」という感覚になってしまっているからです。
強制されてやることは窮屈に思えて、おもしろいことであっても退屈に感じてしまうものです。でも、お子さまの自主性に任せたくても、言わなければやらないままだし……という声が聞こえてきそうですね。
そんな保護者は、お子さまをほめるところから始めてください。勉強が嫌い、苦手なお子さまは、勉強という行為のなかで「できた!」「へーおもしろい!」「なるほど」といった快感を得られていないことが多いようです。
そういったお子さまでも、ほめられたときにはワクワクドキドキ、快感を覚えるもの。ほめるときには、他者と比べるのではなく、「前よりも字がきれいになったね!」「2桁の足し算が解けるようになったね!」など、過去のお子さまと比べた成長をほめる言葉をかけてください。
「あなたががんばっていることをちゃんと見ているよ」ということを表現するのです。そのように成長の喜びを一緒に分かち合うことが、お子さまの「学びたい!」という欲求を高めてくれます。
つまずいて勉強が嫌いになることも
「勉強をやり始めたら意外とおもしろかった!」と思わせられたら、それが大きな一歩です。そのまま勉強が好きになればいいのですが、学年が上がるにつれて難易度も増すと、一度のつまずきが勉強嫌いを加速させるというのはよくあることです。
そうならないためにも、いきなりハイレベルな問題に挑戦させるのではなく、小さな「できた!」を積み重ねられるように能力に合った問題を解かせることもよい方法です。そして、すぐに結果が出なくても待ってあげること。勉強そのものにも根気が必要なように、保護者も根気強く支えてあげることが必要なのです。
また、お子さまがなりたい将来像を描けるようになってきたら、そこにたどり着くための目標を一緒に考えてみましょう。実現するための仕事や学校を調べ、ステップを細かく設定すれば、達成する度に夢に近づいている実感がわいてモチベーションを保ちやすくなります。
まずは保護者が勉強は楽しい!と心から思おう
勉強の大切さを伝えるのはなかなか難しいですよね。口でどれだけ言っても、お子さまに伝わっている実感は得られにくいかもしれません。
だからこそ、行動で示すのが一番です。お子さまに勉強してほしいなら、保護者が勉強している姿を見せましょう。お子さまに勉強を好きになってほしいなら、保護者が「勉強は楽しい!」と本気で思いましょう。お子さまに目標を達成してほしいなら、保護者が目標に向かって努力している姿を見せましょう。まさに、親の背中を見て子は育つのです。保護者のみなさんも、趣味や仕事に関わることなどで、今日から勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
人間の脳には最初から必ず好奇心が備わっています。そして、なにかを成し遂げたときには、喜びや満足を感じるようになっています。それらは、「勉強しなさい」という台詞が引き出すのではありません。
できたことはしっかり認めながら、楽しい将来の話をして、お子さまと一緒に勉強を楽しんでしまいましょう。