気になる夏休みのレジャー費 目安は? お金をかけない楽しみ方とは?

今年の夏休みも早いもので8月になりました。海へ山へと、いろいろな計画をたてていらっしゃることでしょう。移動すると必要なのがお金です。今回は、夏休みのレジャー費の目安や、お金をかけない楽しみ方について見てみましょう。

夏休みのレジャー費、年収のどのくらいかけてよいの?

私たちファイナンシャル・プランナーは、家計を分析してアドバイスすることが仕事のひとつです。ですから、いろいろなご家庭のお財布事情がわかります。しかし、一般のかたは、隣の人はどのような生活をしているのかわからないでしょう。そんなときは統計資料を見るのが一番です。そこで、2015(平成27)年総務省統計局の家計調査「教養娯楽サービス」の項目から、「宿泊料、パック旅行費、入場・観覧・ゲーム代」の費用を見てみましょう。

上記の合計額を見ると、7月1万541円、8月1万3,659円と、年間で夏休みの支出が一番多いことがわかります。旅行に行くとこれらの支出以外にも、飲食費やお土産代や交通費なども必要ですから、夏休みには年間レジャー費関連の合計額10万5,669円の30%以上はお金をかけていることになります。

さらに、年収によってもレジャーにかけられる費用は異なります。そこで、年収別レジャー関連費も見ておきましょう。

上表は、同じ2015(平成27)年「教養娯楽サービス」の項目から、年収を5段階に分けたものです。これを見ると、年収が上がるにつれてレジャー費も多くなっています。年収に対する割合は、ザックリですが平均約2%としましょう。表1より、7月8月にかけるお金の割合はそのうち約30~40%とすると、年収の0.6~0.8%です。たとえば、年収400万円のご家庭の夏休みのレジャー費は、2.4万~3.2万円となります。

統計上の数字からとはいえ、家族で思いっきり遊ぶと、すぐになくなってしまいそうな金額ですね。
あとは、貯蓄を取り崩すことになります。

しかし、少しずつ蓄えた貯蓄です。取り崩しは最小限度に抑えたいもの。
そこで、つぎはお金をかけない楽しみ方を見てみましょう。

夏休み、お金をかけない楽しみ方

せっかくまとまった時間を過ごせる夏休みです。普段できないことを思いっきりさせてあげたいですね。

たとえば、図書館や児童館や町内会などの地域のチラシや広報誌をまめにチェックして、イベントに参加するのはいかがでしょうか。クーラーの利いた安全な場所で、楽しい催し物が待っています。いとこや友達と、子どもたちをお互いに預け合いっこをするのもよいですね。交通費やおやつ代くらいで済みます。ジィジやバァバのおうちにお泊まりをさせるのも、独立心がつくかもしれません。

帰ってきたら、楽しかったこと、ドキドキしたことなど、「何が楽しかった?」「どんな気持ちだった?」と会話をしましょう。豊かな体験や経験を言葉にしてあげると、ボキャブラリーが増えます。

また、子どもの興味があること、やりたいことを聞いて、実行できる場面をつくるのも一つの方法です。夏休みの宿題もかねて、それらを深く掘りさげる調べ方をアドバイスしてもよいですね。たとえば、インターネット検索や図書館での本の探し方のコツ、そのテーマに関していろいろな人にインタビューをしてみるのも面白いでしょう。保護者が決めてレジャーに出かけることも楽しいですが、子ども自身が主体的に思考して表現するキッカケにもなります。これらはお金がかかりません。

さらに、夏休みにはお手伝いをさせると、毎日の生活にメリハリができます。

我が家の例で恐縮ですが、夏休みになると、3人の幼稚園や小学生の子どもたちに必ずお手伝いをさせていました。夏休みを、7月・8月お盆前・お盆後と3期間に分けて、ゴミ出し、お皿の片付け、お皿洗い、台ふき、布団敷きなど大・中・小のお手伝いをつくって、ジャンケンで分担を決め、お手伝いが済んだら毎日シールを貼るという方法です。お手伝いをしてくれると、主婦の仕事が少なくなり、イライラも少しは解消できるというもの……。 

暑い夏ですが、夏休みは大人になるとかけがえのない楽しい思い出です。どうぞたくさんの楽しい思い出をつくってください。

  • 総務省統計局/家計調査/二人以上の世帯/2015年「教養娯楽サービス
  • http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001153656

(筆者:山本節子)

プロフィール


山本節子

専業主婦の時代、15回の不動産売買の経験をキッカケに、FPや日本証券アナリスト検定会員補の資格を取得。現在は買い手の立場に立った相談業務、セミナー講師、雑誌や書籍の執筆などを行う。(株)リスタート代表。

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