今の小学生が大人になったらどんな力が必要なの?
インターネットやスマホの普及により、これまででは考えられないほどのスピードで世の中が変わってきています。そんな時代の変化とともに、求められる力やスキルも急速に変わっていくでしょう。
では、今の子供達が大人になったころにはどんな力やスキルが必要になるのでしょうか?
①知識を活用して新しい問題を解決する問題解決力
これまではどれだけ多くの知識を蓄えるかが重要視されてきました。ところがインターネットの出現により、どんな知識でも検索すれば手に入る時代となったため、知識を蓄えることの重要性は徐々に低くなっていくことが予想されます。
そこで重要になってくるのが、知識を活用して新しい問題を解決する力です。歴史がそのいい例でしょう。これまでは歴史的出来事や年号をたくさん記憶することが重要視されてきましたが、これからの時代はそれらの出来事から得た教訓などを現代の問題に活かす力が必要です。
②論理的思考を鍛えるディベート力
情報化社会と言われるだけあり、現在のビジネスは経験や主観よりも、客観的なデータや事実に基づいた決断が主流になりつつあります。こうしたデータや事実に基づいた思考力を鍛えるのに最適なのがディベートです。
日本語では「討論」などと訳されることが多いため、あたかも相手を論破するためのもののように思われがちですが、ディベートには蓄えた知識を整理し、多角的に捉え、相手の主張を論理的に分析するという高度なスキルが要求されます。
またディベートには論理的思考力だけでなく、それを誰にでもわかりやすく整理するプレゼンテーション能力も要求されます。これはそのままビジネスシーンでも活用できるスキルなので、学生のころから取り組んでおくべきでしょう。
③広い世界で活躍するための語学力
今の親世代が子供のころにも「これからは英語が必要になる」と言われてきましたが、少子高齢化の影響で日本経済が縮小傾向にある現在、その重要性はこれまで以上に高まってきています。
英語に限らず、中国語・フランス語・スペイン語といった話者の多い言語を習得しておくと子供の将来の仕事に役立つのはもちろんのこと、小さいときから外国語を学んでおくことで日本にはない価値観を身につけることができ、ユニークな視点で物事を考える子に育ちます。
また外国語を習得しておくことで海外を舞台に活躍することができるので、将来の可能性が格段に広がることは言うまでもありません。
④情報社会を生き抜く情報リテラシー
現在は「情報洪水時代」とも呼ばれ、一人の人間が処理しきれないほど多くの情報が世の中に流通しています。そんな時代を生き抜いていくには、信ぴょう性の高い情報と、そうでない情報を見分ける情報リテラシーが必要になってきます。
また、情報リテラシーとは何も情報の真偽を見極めるだけではなく、発信者がどの立場から、どんな意図でその情報を流しているのかを見極める力でもあります。例えば真逆の意見を言っている二つのメディアを見比べ、どちらが正しい情報を発信しているかと考えるのではなく、なぜそのような違いがでたのかと分析することで、情報に振り回されるのではなく、自ら能動的に情報を選ぶという力がこれからの子供たちには必要になってくるでしょう。
⑤成果が求められる時代のタイムマネージメント力
一見当たり前のことのようにも思えますが、スケジュールをしっかりと管理して時間を有効的に使うためのタイムマネージメント力は今後さらに重要になってくるでしょう。
現在、さまざまな企業が「残業ゼロ」を目指し、従業員を定時に帰らせるための努力をしています。残業がなくなるのは喜ばしいことだと思う人もいるかもしれませんが、作業量は以前と変わらないため、限られた就業時間のなかでいかに効率的に仕事をこなし、成果をあげるかというスキルがこれまで以上に必要になってきます。
また就業時間内に仕事を終えられない人間は「効率的に仕事をできない無能な人材」という欧米式のマネージメント理論を採用する企業が着実に増えてきており、子供の将来を考えると今のうちから限られた時間をいかに計画的に、有効的に使うかを教えておいて損はないでしょう。
世の中は確実に変化してきています。そして、そんな変革の時代を生き抜いていくための力を子供に養わせることも、親の大切な役目です。子供たちが生きる未来を見越し、こうした力をぜひ今のうちに育ててあげてください。