新年度を前に子どもとケータイ・スマホを考えよう

進学・進級などにあわせて、新年度からスマートフォン(スマホ)を子どもに持たせることを考えている保護者は多いことでしょう。孫にスマホを買ってあげる、と約束している祖父母のかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、スマホなどの情報端末機器は、非常に便利である半面、「ネット依存」などになる危険や、「ネットいじめ」の被害者や加害者になる可能性なども潜んでいます。このため文部科学省などは、新学期を前に、キャンペーンを実施しています。

内閣府の調査によると、インターネットを利用している子どもの割合は、小学生が53.0%、中学生が79.4%、高校生が95.8%となっており、その多くがスマホによる接続となっています。いまやスマホは子どもにとって、なくてはならない存在となっているようです。

インターネットが子どもの間に普及するに従い、ネットに起因する犯罪被害の増加の他、ネット依存やネットいじめなども、大きな問題となっています。このような状況を受けて、文科省・内閣府・総務省・警察庁などは関係団体と協力して、現在、「春のあんしんネット・新学期一斉行動」を展開しています。スマホなどの使用を禁止するのではなく、インターネット上の危険やリスクを知ったうえで、スマホなどを正しく使えるようにしようというのが大きな狙いです。

  • ※「春のあんしんネット・新学期一斉行動」について
  • http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1366376.htm

実際、子どもたちは、すぐにスマホを使いこなせるようになります。無料通話アプリやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)なども、大人以上に利用しています。そうなる前に、子どもたちに、ネットの危険やスマホの正しい使い方などを、よく教えておく必要があります。このため、一斉行動では、保護者に対して二つのことを求めています。一つはスマホ購入時におけるフィルタリングの徹底、もう一つは、家庭内におけるスマホ利用のルールづくりです。

現在は、子どもが使うスマホや携帯電話を購入する際、保護者には子どもが使用することを申し出ることが法律で義務付けられている他、スマホなどの事業者には、有害サイトをブロックするフィルタリングを提供することが求められています。しかし、説明が理解できない、面倒くさいなどの理由で、フィルタリングを付けないままにする保護者も少なくないようです。また、フィルタリングを付けたら、子どもが勝手に解除しないように、パスワードなどを保護者が設定・管理することも大切です。

そして、もっと重要なのが、家庭におけるルールづくりです。名前や住所、顔写真など個人が特定できる情報をネットに書き込まない、いじめにつながるような書き込みはしないなどネットのマナーやルールをはじめとして、生活習慣の乱れの原因となるような長時間のスマホ利用は禁止するなど、スマホやネットに関するルールを決めることが必要です。

何事も最初が肝心です。新学期を前にして、スマホなどのルール、ネットのマナーなどを保護者も学びながら、子どもと一緒に話し合うことが大切だといえるでしょう。 

(筆者:斎藤剛史)

プロフィール

斎藤剛史

斎藤剛史

1958年茨城県生まれ。法政大学法学部卒。日本教育新聞社に入社、教育行政取材班チーフ、「週刊教育資料」編集部長などを経て、1998年よりフリー。現在、「内外教育」(時事通信社)、「月刊高校教育」(学事出版)など教育雑誌を中心に取材・執筆活動中。

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