センター試験直前!小中学生の親も必見、最近の大学入試の特徴とは?

2016年度センター試験が目の前に迫ってきました。受験生のお子さまを持つ保護者の方はもちろん、小中学生の保護者の方も、大学入試のニュースが気になる時期ではないでしょうか。最近では、この先の大学入試改革についてもニュースでよく取り上げられていますが、小中学生のお子さまに必要なサポートを考えるためには、実は最近の入試の傾向がヒントになるのです。


最近の大学入試で求められる力が変わってきています

 今、小学校、中学校、そして高校の教育課程では、たくさんの知識を正確に身につける教育から、身につけた知識を活用して問題を解決しながら、思考力や判断力、表現力をはぐくむ教育へと重点が移りつつあります。当然、大学入試でも、知識を身につけるだけでは答えられないような問題が増えています。例えば、世界史や日本史であれば、これまでの入試では「いつ」「だれが」を問うような問題が中心だったのが、それに加えて「なぜそのようなことが起こったのか」を説明させたり、「その出来事がその後の社会にどんな影響を与えたか」といった歴史的な意義を述べさせたりするような問題が増えているのです。

 

このように、最近の大学入試では暗記や反復練習だけでは太刀打ちできない、思考力や表現力を必要とする問題が出されるようになっています。思考力や表現力は一朝一夕に身につくものではありません。大学入試のあり方が変わることで、受験勉強の取り組み方も今後さらに変わっていくことが予想されます。まず保護者の方は、ご自身の経験や先入観にとらわれず、お子さまが受験する入試の実態を理解することが大切です。

 

 

今の小中学生が受験する頃には国立大の推薦・AO入試枠が拡大!

 2016年度入試では、東京大、京都大でも推薦・AO入試の導入が始まり、話題になりました。募集人員はまだ決して多くはありませんが、センター試験の成績に加えて、書類審査や面接などを通して受験生の能力を多面的に評価するのが特徴です。また、お茶の水女子大が予定している新型AO入試では、模擬授業やグループ討議・実験など3日間にも及ぶ2次試験を行って、知識を活用したり、理解したことを表現したり、他者と協働しながら学んだりする力を測っていきます。

 

国立大全体でも、推薦・AO入試で入学する学生の割合を、2018年度入試で3割までに拡大する計画が始まっています。2014年度入試では入学者全体に占める割合は、約15%でしたから、おおよそ倍になる計画です。これは、思考力や表現力を持った受験生を丁寧に選抜し、いろいろな資質を持った学生を確保することで大学の教育水準を高めることを狙いとしています。

 

このように、大学では「知識の量」だけではなく、思考力や表現力、そして入学後の「のびしろ」のある生徒を選抜しようとしています。この傾向がさらに強くなるのが、現在の小中学生が受ける大学入試です。受験といえば「教科の筆記試験の一発勝負」というイメージが少しずつ変わろうとしているのです。

 

 

今の小学生・中学1年生が受験する頃にはセンター試験も変わる

 今の中学1年生が高校3年生になる2020年度には、センター試験が廃止される見込みです。新しく始まる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」では、知識・技能を活用する力、つまり思考力・判断力・表現力が中心に評価されます。例えば、答えが1つではない問題や、一部で記述式の問題も出題することが検討されています。特に、今の小学3年生が高校3年生になる2024年度には、高校の教育課程が新しくなることから、大学入試の内容も大きく変わると考えられています。
新テストの概要は今後徐々に明らかになりますが、既に最近の大学入試で増えているような、知識の量だけでは太刀打ちできない問題が多く出されることが予想されます。小中学生の保護者の方はぜひ今のうちから注目してください。

 

大学入試改革は、「これからの社会で求められる力」が変わってきたことが背景にあります。お子さまが生きる未来はどのような社会で、どのような力が求められるのかを想像してみることは、大学入試だけではなく、それぞれのご家庭でのお子さまへの声かけにもきっと変化をもたらすはずです。

 

 

※この記事は2015年12月時点で文部科学省から発表されている情報をもとに作成しております。大学入試改革については現在も具体的に検討が進められており、今後の検討によって、お伝えしている内容から方針や具体案、実施の時期が変わる可能性がありますので、ご了承ください。

 

 

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