他人の常識は非常識 多文化社会ロンドン流・人付き合いの極意とは?

他人の常識は非常識 多文化社会ロンドン流・人付き合いの極意とは?これからのグローバル社会に向けて、他国から学べることとはどのようなことだろうか。ベネッセ教育情報サイトでは、イギリス在住経験を持つ沓澤糸氏に、多文化社会ロンドンならではの人付き合いについて語ってもらった。

 

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夫の転勤に伴い、家族で赴いたロンドン。暮らしてみるとそこは、思い描いていた以上にグローバル、多文化な社会でした。自宅から一歩外に出ると、耳に入るのは英語……と思いきや、実際にはバスに乗っても、お店に入っても、英語はもちろん、実にさまざまな国の言葉があふれていました。多くの移民を受け入れ、さまざまな人種や国籍の人々が入り交じって暮らしているのです。

 

多文化の人間が集まる社会では、それぞれが違う「常識」を持って共に暮らしています。それぞれの「常識」はそれぞれにとって正しいのですが、同時にそれぞれ違っているため、時として葛藤を生みます。

 

イギリスでは、家の設備や家電などが、本当によく故障したり壊れたりします。その都度、同じ修理工のかたに来ていただきましたが、困ったことがありました。彼は玄関で靴を脱ぐこと、スリッパを履くことをかたくなに拒否し、土足で上がろうとするのです。「うちは日本人の家庭で、日本では玄関で靴を脱ぐ習慣があるから、我が家ではそうしてほしい」と話しても「それは日本の習慣だろう。ここはイギリスだからイギリス流でいい」と譲りません。何度か言い合いになり、時にはこちらが折れて土足で上がってもらったり、彼が譲って靴を脱いだり。最後には、お互い顔を見ると笑い合う仲になりましたが、それでも彼も私も、自分たちの主張を変えたわけではありません。妥協して譲り合うようになっただけです。

 

どちらかが相手の主張を受け入れられればよいのでしょうが、互いに譲れないというのは、よくあることではないかと思います。その時に、かたくなに自分の主張だけをとおすのではなく、相手の主張も時に受け入れる、そういうおおらかさ(妥協ともいえます)、寛容さが必要になることを実感しました。

 

出典:イギリスでの生活を通じて感じたこと -ベネッセ教育情報サイト

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