【世界の中学生~ブラジル(6)~】面倒見のいい人間になってほしい
世界の中学生をリサーチし、お届けするシリーズ。今回はブラジル在住のリビアンさんのお母さんに子どものことについて聞いてみました。
弱い立場にある人を助けられない人は恥ずかしい
——どんな子どもに育ってほしいですか?
高い人間性をもった人格者。周囲の人々に対して、よく気がつき、人の面倒を見ることができる人。ブラジルでは、たとえば困った人を見たらすぐに助けるとか、弱い立場にある人を助けるといった行為は人として当たり前のこととされています。庶民層にはそのようにふるまえる人が多いと思います。また、そういう事ができない人は、人として恥ずかしい人とみなされ、公然と強く非難されることもあります。
——勉強にどう取り組んでほしいですか?
夫婦ともに自分の好きな道に対しては真摯に取り組んできました。今の職業(ホリスティック療法士)に対しても、日々の研さんを重ねたことで道が開けてきたと思っているので、娘に対しても、やるべきことには専念して、努力して、責任を持って取り組んでほしいと思っています。
——自宅で子どもに勉強を教えていますか?
自分自身が育ったときとは状況が違うため、教えていません。私が学校に通っていたころは、教科書の内容がもっと少なく、先生が言うことを書き写していくという勉強が多かったのに対し、今は教材が充実しているため、そうした必要が少ない。その分、学ぶスピードも速くなり、量も増えています。子どもの宿題などを見ると、自分が習ったことのない内容が多いため、子どもに教えながら自分も新たに学んだこともありました。
——子どもにどのような職業に就いてほしいですか?
今は、学校でも小さいときから情報(IT)の授業があるなど、情報産業はこれからますます発展する分野だと思いますので、情報関連の仕事に就いてほしいですね。
お母さんが子どものころは、九九を暗記させるような指導もあったそうですが、現代は暗記を徹底させないそうです。時代とともに教育の仕方も変わってきているのですね。
そして、ITはブラジルでも期待されている就職分野なのでしょうか。これから伸びていく分野への就職を望む親心は、子を持つ親であれば理解できる心境ですね。