東大教授が語る、脳をつくる読書のススメ

東大教授が語る、脳をつくる読書のススメ考える力や、想像力を育む効果があるとされる読書。言語脳科学を研究する、東京大学大学院総合文化研究科教授の酒井邦嘉氏は、幼少時から本をたくさん読むことの重要性を指摘する。読書が子どもたちの脳の発達にどのように影響するのか、ベネッセ教育情報サイトが話をうかがった。

 

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脳の発達を考える時、読書には次の3つの意味があります。

 

1)言葉の意味を補う「想像力」が鍛えられる
2)「自分の言葉で考える力」が身に付く
3)読んで味わった経験を脳に刻むことができる

 

私たちが外界から情報を得る手段である、映像と活字について考えてみましょう。たとえば誰かが「思いがけないことがあった」と話す映像を見た時、うれしいことが起きたのか、よくないことなのかは表情を見ればわかります。しかし、活字で「思いがけないことがあった」とだけ書いてあっても、文脈がつかめなければ内容はわかりません。

 

映像は、相手が伝えようとしていることがわかりやすい反面、受動的に見ていればよいので、考えずに受け流してしまいがちな側面があります。一方、読書は受け取る情報量が少ない分、文章の流れをくみ取ったり、背後にある意味を考えたりと、相手が伝えたいことを想像して自分の言葉で置き換えながら補っていく必要があります。つまり、想像力と考える力が身に付くのです。

 

大人に比べて柔らかい子どもの脳は、外界からの刺激を吸収することで作りこまれていきます。言語の習得がよい例で、乳幼児は外界から言葉を受け取り、それを単語や文法などに分けて覚え、再構成していきます。そのようにして脳が発達していく時期に多くの本を読み、いろいろな想像をし、自分の言葉で考えていく経験を繰り返すことはとても重要です。

 

活字が苦手な子どもには読み聞かせという方法もあります。ぜひ幼少期から読書をしてほしいと思います。

 

出典:脳をつくる読書のススメ【前編】読書の効用とは? -ベネッセ教育情報サイト

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