夏の「ダラダラ」には意味がある!? 子どものやる気を高める保護者の関わり

夏休み、お子さまは夏期講習や部活動などで毎日忙しく過ごすタイプでしょうか? それとも、朝寝坊してダラダラと過ごしてしまうタイプでしょうか? 秋からの高校生活に前向きに取り組めるように、夏休み、保護者のかたの心に留めておいていただきたい子どもとのかかわり方のポイントをご紹介します。


その「ダラダラ」は、お子さまが意図したメリハリかも?

 夏休みにお子さまが、学校に行かなくてもよいからとダラダラ過ごしているのを見ると、いやみのひとつも言いたくなるのは保護者のかたにとってみれば当然のことです。しかし、保護者のかたの叱責が功を奏して、お子さまの行動を変えるケースは、実はお子さまの成長とともに少なくなっているのではないでしょうか。お子さまは成長とともに、自分の生き方を自分で決めたいという欲求が高まってくるものです。保護者のかたの叱責(=正論)は頭では理解しつつも、自分で納得しないと生活習慣はなかなか変わりません。

 

また、夏休みに入るまで勉強や部活動で忙しかったお子さまほど、「夏休みになったばかりなのだから、まずはのんびりしたい」と考えて、自分なりにメリハリをつけようとしていることがあります。もちろん、メリハリをつけ損なって、ダラダラが続いてしまっては困りますが、夏休み前半はまずお子さまを信じ、叱責はできるだけ控えて、見守ってあげてください。

 

 

「ダラダラ」を克服するためには多様な体験が必要

 高校生や大学生の時期は、大人になるための猶予期間、いわゆるモラトリアムの時期だと言われています。モラトリアムを経ることなく、自分のやるべきこと、やりたいことを見つけて、自立する人もいますが、モラトリアムの時期に試行錯誤したり、夢中になれることがなかなか見つからずに悩んだりすることは、成長過程においてはあるべき状態なのです。

 

夏休み、保護者のかたが不安になるほどダラダラしているお子さまも、内心は「自分は何に夢中になれるのかわからない」「このままではダメなのはわかっているけれど、納得して行動ができない」とモヤモヤを抱えている可能性があるのです。また反対に、部活動や夏期講習に一生懸命になっているお子さまも、決められた枠の中ではやるべきことをこなしているけれど、「自分はこのままでよいのか?」「大学で学びたいことや将来の夢が見つからない」と不安を感じているかもしれません。

 

「ダラダラ」を克服するために必要なものは、保護者のかたの叱責よりも、興味・関心や将来の夢、進路の目標です。そして、それを見つけるためには、さまざまな体験がお子さまに必要です。夏休みは自分で計画を立てて旅行する、博物館や美術館のイベントに参加するなど、できるだけふだんの高校生活では体験できないものにお子さまを向かわせることをおすすめします。
保護者のかたがアンテナを張って情報を収集し、「近くの町でこんなイベントがあるよ」と提示して、実際に選択するかどうかは本人に任せる…そのように大人扱いすることが、お子さまの自立を促すことにつながります。

 

なかには、将来なりたい職業や進学したい大学・学部を見つけ、そのための努力を既に始めているお子さまもいるでしょう。それはとてもすばらしいことですが、ただそんなお子さまの中にも、「高校の成績がよく、周囲にすすめられるままに進路を選んだ」「保護者が喜ぶから決めた」というケースがあります。

 

そうしたお子さまには「本当にそれでいいの?」「もっとおもしろいこと、あなたに合うことがあるかも」と揺さぶりをかけることが必要ですし、その最大のチャンスが夏休みなのです。ちょっとした旅行や町歩き、イベントなど、お子さまの興味・関心を広げ、刺激するようなチャンスを保護者のかたから提示してあげてください。

 

 

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