夏バテ?なんだか子どもが元気ない…それは“飲み物”のせいかも

夏、体がだるく、なんだか元気が出ない。中学生のお子さまがそんな症状を訴えたとき、まず頭に浮かぶのは「夏バテかな?」ということでしょう。暑いだけでも人はたくさんのエネルギーを消費し、疲れてしまいます。
夏バテを助長するものとして気をつけたいのが「どんな飲み物を飲むか」ということ。選び方を間違えるとむしろ体調を崩します。普段中学生のお子さまがどんなものを飲んでいるのか、少し気にしてみることにしましょう。


夏バテは体温を一定に保つために大量のエネルギーを消費してしまうために起こる

 人の体は温度や湿度に合わせて、体温を一定に保とうとします。夏であれば汗をかいたり毛穴を開いたりなどして体温を下げようとしますが、これには非常に多くのエネルギーが必要です。そのため、体温調整の働きをつかさどる「自律神経」にも大きな負担がかかり、バランスを失ってしまうことがあります。自律神経がバランスを失えば体調も崩れ、これが夏バテに繋がるのです。最近では、冷房の普及による寒暖の差が激しいことも夏バテの原因に。頻繁に対応を変えなければならないというのも、体にとっては大きな負担となります。

 

 

ジュースやスポーツドリンクなど、甘い飲み物は夏バテを招く

 中学生にもなると、好きな飲み物があればもう自分で購入し、好きなだけ飲んでしまうことも多いと思います。しかし、ジュースなど糖分が多く含まれる飲み物は、夏バテを助長してしまう可能性が高いのです。というのも、糖分を代謝するにはビタミンB1が消費されるから。ビタミンB1は神経や皮膚を正常に保つためにも必要な栄養素なのですが、甘いものを飲み続ければ糖分の代謝ばかりに使われてしまうことに…。体は回復しきれないまま、どんどん疲れてしまいます。

 

冷たい飲み物は甘く感じにくいという点にも注意。砂糖を加えられていない100%果汁のジュースなどは、糖度で換算すればかなりの量の砂糖を摂取しているのと同じことになります。体によいイメージのあるスポーツドリンクにも注意が必要です。

 

 

低カロリー甘味料が使われているものも注意が必要

 低カロリー甘味料が使われているものであればビタミンB1が消費されないのでは?と考える方もいるかもしれません。ところが、低カロリー甘味料を使用した飲み物は別の問題があります。

 

・カロリーが少ないことに安心して飲みすぎてしまい、冷えによる腹痛、下痢(低カロリー甘味料にはお腹をゆるくする作用のあるものが多い)、体がむくむなどの症状が出る。

・低カロリー甘味料を使用してはいるが、ブドウ糖由来の糖を配合している飲み物が多く、たくさん飲めば結局糖分の摂りすぎになってしまう。

・低カロリー甘味料の中には、安全性が確認されていないものもある。

 

以上のようなことから考えると、やはり市販の清涼飲料水を習慣的に飲むことはおすすめできません。お子さまにもこういったことを説明し、麦茶や水など糖分を含まない飲み物にするようすすめてみましょう。疲れやだるさが残る日には、特に違いを実感できると思います。

 

 

プロフィール



「ベネッセ教育情報サイト」は、子育て・教育・受験情報の最新ニュースをお届けするベネッセの総合情報サイトです。
役立つノウハウから業界の最新動向、読み物コラムまで豊富なコンテンツを配信しております。

子育て・教育Q&A