お子さまの探求心を伸ばす「自由研究」

夏休みの宿題の中でも、自由研究はハードルの高い存在なのでは。とくに探求心を伸ばす自由研究となると、頭を悩ませてしまいます。
しかし、難しく考えることはありません。大事なのは、お子さまが「好き」なことから選ぶことですが、「好き」以外のことからも探求心を伸ばすテーマはあります。


好きなことに何かを掛け算する

 自由研究のテーマ選びは、「好き」なことが大前提。

そうでないと子どもも興味を持ちにくいのではないでしょうか。子どもが興味を持てることが、探求心を伸ばすポイントになります。

原っぱ大学代表の塚越暁さんは、「好きなことだけでテーマが見つけにくいときは、そこに楽しいと思えることや得意なことを掛け算して考えましょう」と言っています。

たとえば、鉄道が好きなら、鉄道×家族旅行=旅のレポートというイメージ。

ちなみに塚越さんのお子さまは「ブロックとミニカーでコマ撮りアニメを制作したり、特殊部隊について研究していました」とのこと。

好きなことを掘り下げていくという点で、探求心を伸ばしていけそうですね。

 

 

何気ない一言もテーマになる

 お子さまがふと口にした疑問も「じゃあそれについて調べてみよう」という一言でテーマになります。

まさにこれが探求心。

塚越さんの場合、お子さまがぼそっと言った「この商店街っていくつお店があるのかな」という疑問で街のジオラマを制作されたそうです。

子どもの疑問、それは散歩の途中だったり、買い物の途中だったり、お風呂に入っているときかもしれません。まだ低学年のお子さまの場合は、おうちのかたが、日常の何気ない疑問をすくいあげて、テーマを決めてあげることで、親子で疑問の解決へ向かえます。

高学年の場合は、お子さまとの会話の中で日頃思っている疑問を挙げてもらって進めるのもいいかもしれません。

 

 

楽しさから探求心が刺激される

 お子さまがもともと持っている探求心を刺激するのは、本気で面白いと思ったことに没頭すること。

たとえば、大量の粘土で等身大の自分を作ってみるとか。

「馬鹿げた挑戦だって本気で取り組めば、楽しさから探求心が動かされます」と塚越さん。

日頃思ってもできなかったスケールの大きなことに挑戦できるのも夏休みならでは。

この機会にお子さまが思っていることをリサーチして、おうちのかたが後押ししてあげられるといいですね。

 

 

目標に向き合うことで意欲を高める

 探求心を伸ばすには、目標に向き合うことも大事です。

「目標を定めて毎日取り組むことは、長い夏休みの使い方としてとてもいいこと。目標に近づく感覚は、「さらに頑張る」意欲につながります」と塚越さん。

これまで達成できなかったことに向き合うことで、自由研究のテーマも見えてくるのでは。

目標は、逆上がりや逆立ち、ピーマンを食べる・・・など何でもよいのです。

レポートにする、工作にする、観察にするなど、発表のかたちを決めてから取り組むと素材を揃えやすくなります。

 

「好き」から探求心を伸ばせるとベストですが、低学年の場合、まだ自分で判断して可能性を追求していくことが難しいことも。そんなときはおうちのかたが、お子さまの「好き」にちょっと助言をしてあげてみては。

また高学年の場合は、お子さまの意見や気持ちを尊重しながら、「好き」なことにもうひと提案してあげることで、探求心をくすぐる世界や目標が見えてくるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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