定期テストでケアレスミスを根絶する4つのポイント
テストでの不注意による誤り、いわゆるケアレスミスは、「もったいない」の一言。本当はわかっていたのに間違いになってしまうのですから、それまで一生懸命に勉強してきたお子さまほど「努力が報われなかった……」と落胆してしまいます。ケアレスミスは、お子さまの性格やテストに対する取り組み方などに原因がある場合があり、同じようなミスを繰り返すことも少なくありません。どのようなケアレスミスが多いのか、お子さまの傾向を把握して、根絶できるようにサポートしましょう。
問題文をしっかりと読む
どの教科でもよく見られるケアレスミスは、問題文を読み違えてしまうことです。テストは時間制限があるため、つい焦ってしまいがちですが、問題文は「落ち着いて」「ゆっくりと」読むことが鉄則です。
問題文は漫然と読まず、「求められていること」に着目して下線を引くという方法が、ケアレスミスの対策として効果的です。例えば、次のような問題があったとします。
「~~~について説明した以下の文章を読み、関係していない内容をすべて選びなさい。」
この問題では、「関係していない内容」を選ぶように求められていますが、これを「関係している内容」と早とちりしたら正答は得られません。また、「すべて」という箇所もポイントで、「一つだけ」などと勘違いした場合にも間違えてしまうことになります。こうした箇所に下線を引くようにすれば、求められていることを意識できてケアレスミスによる誤答はなくなります。
ほかにも、「番号で答えなさい」「20字以下で答えなさい」「小数点以下○桁まで」といった答え方の指示などに下線を引くようにします。このような「求められていること」は、問題文の後半部分に多いことも覚えておくようにアドバイスしましょう。
時間配分に慣れることが計算ミスを防ぐカギ
数学での計算ミスも、時間に対する焦りが原因となる場合が多いものです。その対策として、普段から練習問題を解くときには時間を測るようにしましょう。どれくらいの時間を要するかを常に意識することで、まず計算のスピードそのものが速くなります。さらに、「この問題は○分で解ける」と把握できるため、テストで適切な時間配分ができ、焦らなくなります。
計算の仕方が雑なことが原因となる場合もあります。自分で書いた数字を読み間違えたり、桁が合っていなかったりするようなケースです。日頃から丁寧に取り組むように心がけることが対策の基本ですが、テスト中に落ち着いて計算するためには、焦らないことも不可欠です。練習問題を解く際に時間を測るという上記の方法により、時間配分に慣れておくことがやはり重要です。
問題を解き終えた後は、ミスを見つける最後のチャンス
すべての問題を解き終えた後の見直しの時間は、ケアレスミスを発見する最後のチャンスです。終わったからといって一安心せず、「ミスは必ずある」という気持ちで見直すようにしましょう。どれくらい時間が残っているかにもよりますが、おそらくすべての問題を最初から解き直すのは難しいと思います。
そこで、ケアレスミスが多発するポイントを中心に見直すようにアドバイスします。例えば、「問題文が求めていることと解答は合致しているか」「計算ミスやスペルミスはないか」「記号をつけ忘れていないか」「(英語)三単現のsや比較級(er、estなど)のつけ忘れはないか」などが考えられます。以前に本人が犯したケアレスミスに重点を置いて見直すことを勧めるとよいでしょう。
テストの返却後にもしっかりと見直しを
テストの返却後、ケアレスミスによる失点があったら、お子さまはどのように受け止めているでしょうか。「本当はわかっていたから問題ないや」「たまたま間違っただけさ」などと、あまり気に留めないままでいていたら、きっと同じミスを繰り返してしまうでしょう。どうして間違ったのかを考えると、「問題文をよく読んでいなかった」「時間がなくて雑になってしまった」「暗記があいまいだった」など、自分が陥りやすいケアレスミスが把握できます。それをもとに二度と同じミスをしないためにどうするかを考え、「日頃から、宿題や練習問題に取り組む際に意識しておこうね」と声をかけてあげてください。きっとケアレスミスは少なくなっていくはずです。