父親の子育て意欲は9年間、増加の一途 日常の子育て行動は父親の職場環境が大きく影響 ~第3回 乳幼児の父親についての調査~

「イクメン」という言葉が社会に広がり、父親の子育てが注目されている中で、乳幼児を持つ父親たちはどのように感じ、子どもや家族に向き合っているのでしょうか。ベネッセ教育総合研究所では、2014年10月に、0歳から6歳(就学前)の乳幼児を持つ父親2,645名を対象に、「第3回乳幼児の父親についての調査」を実施しました。今回の調査からは、父親自身が、今以上に家事・育児に関わりたいという意欲が9年間で増加している結果となりました。以下、調査結果から見えてきた昨今の父親像を探ります。



「家事・育児に今まで以上に関わりたい」と思う父親は9年間で増加した

●2005年47.9%、2009年54.2%、2014年58.2%。



しかし、家事・育児への関わりの実態は、大きく変わっていない。また、「子どもとの接し方に自信が持てない」割合も増加している

一方で、実態を見ると、「ごみを出す」「食事の後片付けをする」以外のことは大きく増加していません。また、「子どもとの接し方に自信が持てない」と回答する父親が増えています。





その背景として、仕事からの帰宅時間が21時台以降と回答する父親の割合が、依然約4割を占める

乳幼児と接するには、就寝前の時間に帰宅していることが必要です。しかし、乳幼児の就寝時刻のピークである 21 時 頃までに帰れない父親が全体の約4割を占めています。この比率は、経年で見ても 5 年間で早まる傾向は見られませんでした。子育てに関わりたいと思っていても、早く帰ることができず、子どもに接する機会を持てない父親の姿がうかがえます。



帰宅時間が早い父親(20時台までの帰宅)は、家事・育児を多く行い、生活の満足度も高い

実際に、早く帰っている父親の様子を見ると(20 時台までに帰宅)、21 時台以降に帰宅する父親に比べて、日常的に さまざまな子育てや家事に関わり、自分自身の子育ての満足度や生活の満足度を得る傾向がうかがえました。一方、21 時台以降に 帰宅する父親は、子どもと接する時間がない、自信が持てないといった思いを抱いている様子が見られました。





一方、帰宅時間が遅い父親は、父親の子育てに対する職場の理解がないと回答する傾向がみられる

職場で男性の子育てに理解があり柔軟な働き方を支援する風土がある場合、父親の帰宅時間は早まる傾向にあります。今後、共働き世帯が増えていく社会において、父親自身のワークライフバランスに配慮し、育児に参加しやすい職場 環境の整備をすすめ、父親の意欲を支える風土や仕組み作りが求められます。




お子さまに関するお悩みを持つ
保護者のかたへ

  • がんばっているのに成績が伸びない
  • 反抗期の子どもの接し方に悩んでいる
  • 自発的に勉強をやってくれない

このようなお悩みを持つ保護者のかたは多いのではないでしょうか?

\そんな保護者のかたにおすすめなのが/
まなびの手帳ロゴ ベネッセ教育情報サイト公式アプリ 教育情報まなびの手帳

お子さまの年齢、地域、時期別に最適な教育情報を配信しています!

そのほかにも、学習タイプ診断や無料動画など、アプリ限定のサービスが満載です。

ぜひ一度チェックしてみてください。

子育て・教育Q&A