友達に教えながら自分を振り返る、ペア学習で意欲と能力を伸ばす授業の達人

友達に教えながら自分を振り返る、ペア学習で意欲と能力を伸ばす授業の達人NHK Eテレの教育番組を担当する、NHK制作局チーフ・プロデューサーの桑山裕明氏。多くの授業を見る中で、「こんな先生に教えてほしい」と思うことがあるという。今回は、東京都の美容専門学校で美容技術を教えるAQ先生。取材当時は国家試験の一つでもあった基礎技術を、反復して習得させるための授業を紹介してもらった。

 

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美容技術の中でも基礎となる「ローラーカールセッティング」。当時の国家試験では18分以内に27本のローラーをバランスよく配置して、頭部に緩やかな曲線を描くことが求められましたが、これを5日間でマスターします。

 

AQ先生の授業には、どんなことでも習得するためには欠かせない、反復学習が楽しくなるコツが詰まっていました。まず、できないことを実感させます。次に解決できるヒントを与えて、自分の力で一つひとつ課題を乗り越えさせるのです。先生には、「確かなノウハウ」「寄り添う優しさ」「待つ忍耐」が求められます。

 

先生は最初に、「姿勢」と「平行」という巻き方の重要ポイントを強調して伝え、すぐに挑戦させました。生徒たちは、頭ではポイントがわかるものの、体がうまく動きません。先生は、一人ひとりに寄り添いながら、立ち位置や手の動きの手順を繰り返し教えます。作業の動きはわかっても、今度はうまく巻けません。全員が満足いかないと感じたところで、先生は克服のためのトレーニングツールを手渡し、2人1組のペア学習を指示します。

 

「スキルを身に付ける学習」でペア学習は効果絶大。他人にアドバイスをすることで、自分自身を振り返り、大切なことを再認識できるからです。また、友達のよいところを取り入れるきっかけにもなります。生徒たちは、放課後もペア学習で自主的に練習を始めました。何をすれば上達できるか、その方法さえわかれば、自分の力で前に進むようになるのです。

 

授業の最後に先生が行った国家試験と同様の試験では、全員が合格できました。

 

出典:他人にアドバイスし自分を振り返る、美容専門学校の授業 -ベネッセ教育情報サイト

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