工場見学をどう学びに生かす?【前編】実際に工場見学に行ってみよう ~森永製菓小山工場へ~
普段の生活の中で接しているモノの製造の様子を間近で体験できるのが、工場見学の醍醐味(だいごみ)。さらに、実際のモノ作りから流通、衛生管理、エコへの取り組みなど、企業の工夫を実際に見ることができ、学びにも生かせることがたくさんあります。
今回は、チョコボールでおなじみの森永製菓の工場見学を例に、工場見学を自由研究に活用するための注目ポイントをご紹介していきます。
ぜひ参考にしてください。
森永製菓工場見学レポート
・チョコボールやエンゼルパイを作っている工場へ!
子どもたちにもおなじみのチョコボールやエンゼルパイは、栃木県にある森永製菓小山工場で作られています。どのようにしてお菓子が作られるのかさっそく見ていきましょう。
~見学コースをご案内~
・まずは映像で西洋菓子の歴史を勉強
工場の入り口を入ってすぐの部屋で、西洋菓子の歴史やおいしいお菓子ができるまでについて勉強します。
・見学コースにはキョロちゃんミュージアムも!
キョロちゃんミュージアムでは、チョコボールやキョロちゃんグッズの歴史と変遷が楽しくまとめられています。
・製造工程のポイントをわかりやすく解説!
「おのろけがけ」という言葉に注目!
聞き慣れない「おのろけがけ」という言葉。ここでは、ピーナッツに粉と蜜をかけてサクサクの食感にする工程のことをいうそうです。
工場の中には専門用語以外にも、私たちの生活の中にある言葉が使われています。わからない用語はその場で係の人に聞いたり、あとから調べてみると、思わぬ発見があることも。言葉に注目することで、国語への興味関心を抱くきっかけにもなります。
チョコレートの材料に注目!
私たちが普段食べているチョコレートは
どのように作られているのかを調べると、家庭科の学習として自由研究に生かせます。
キョロちゃんの大きな目が描かれた窓から、工場の中を見学できる人気のスポットです。
~チョコボール<キャラメル>の製造工程をご紹介~
(1)チョコボールの中身となるキャラメルを用意する
まずは別の場所で作られたキャラメルを用意します。このキャラメルは、均一な大きさに丸められています。
(2)キャラメルにチョコレートをかける
レボルパンと呼ばれる銅のドラムにキャラメルを入れたら、レボルパンを回転させながらチョコレートをかけます。この時、チョコレートがまんべんなくかかるように、風をあてながらチョコをかけます。
「風の力」に注目!
風をあてながらチョコレートをかけることによって、チョコレートがダマにならないようになるよ。この工夫は理科の学習にも活用できます。
(3)糖蜜をかけてツヤを出す
チョコレートがまんべんなくかかったら、糖蜜(糖分を含んだシロップのこと)をかけてツヤを出し、完成です。
(4)箱詰め1
機械を使ってチョコボールを箱詰めします。箱のフタを閉じる作業もすべて機械が自動で行ってくれます。
箱詰めされたチョコボールがベルトコンベヤーの上を、次から次へと流れていきます。
(6)20個セットになって出荷!
流れてきたチョコボールは、さらにフィルムで包装され、20個パックになって日本全国に配送されていきます。
森永製菓小山工場の見学時間は最大で90分程度。見学時にもらえるパンフレットには、地球環境に配慮したお菓子作りのことや、食の安全を守る衛生管理についても触れられているため、こういったことを自由研究として取り上げるのもいいかもしれません。
取材協力/森永製菓株式会社
工場見学の詳細はコチラ http://www.morinaga.co.jp/factory/visit/index.php
次回は、実際に工場見学を利用した自由研究のまとめ方についてご紹介します。