今流行りの辞典の色は何色?
みなさんが日ごろ使っている国語辞典がどう作られているのか…今回は内容のお話から少し離れて、辞書の装丁やデザインについて、株式会社ベネッセコーポレーション 小中学校事業部 佐々木佳世さんに聞いてみました。
国語辞典の紙は、実は「○○○」と一緒?
国語辞典の紙についてですが、辞書はどうしても重くなってしまうので、軽くするために薄い紙を利用します。薄くてなおかつ強度があり、しかも裏写りせず、めくりやすいものとして、現在使われているのは「インディアペーパー」という紙。実はこれは、たばこの巻紙として使われているものと近いそうです。また、辞書によく見られるソフト塩ビなどの石油由来の樹脂系の表紙は、日本独自のものであり、強度や使い勝手のよさなどから、ここ数年辞書の表紙の定番になってきています。
ピンクの辞書でテンションも上がる!
実は国語辞典のデザインは、ここのところかなり進化しています。ベネッセの『チャレンジ小学国語辞典』は、複数のカラーバリエーションが揃っていて、好きな色の辞書を選ぶことができるんです。複数の色を揃えようと決めたきっかけは、スイートピンク色の辞書でした。
「かわいい」と思って買ってくれる子がいたらいいなと思い、スイートピンク色の辞書を出したんですが、「気持ちが上がります」「一目ぼれでした」「即決でした」「めちゃめちゃ使っています」などのメッセージが書かれたはがきをたくさんいただいたんです。辞書を作るときは、中身をしっかりと作り、内容のよさをわかってほしいという気持ちがあるのですが、一方で身近でずっと使ってもらうからこそ、辞典の見た目というのも大切なんだなというのは、すごく感じました。
ベネッセの『チャレンジ小学国語辞典』『チャレンジ小学漢字辞典』では、イエロー、スイートピンク、ブルー、グリーンなどのカラーが揃っています。学習用の国語辞典については、男女の好みの差が出にくいということで、イエローが定番色ですが、ピンクやグリーンも男女問わず人気があります。
文房具と同じように、辞書もデザイン性が求められ、好きな色、かわいいと思うデザインを選べる時代になりつつあるようです。