芸術科の生徒たちの表現の幅を豊かに 自然の中で音をスケッチする授業

芸術科の生徒たちの表現の幅を豊かに 自然の中で音をスケッチする授業NHK制作局・チーフプロでデューサーの桑山裕明氏は、番組取材のため、毎週のように学校を訪ねている。そして、たくさんの授業を見て、先生方から授業への想いを聞いている。そんな桑山氏に、静岡県の高校の芸術科で電子オルガンを教えるAP先生の授業について伺った。

 

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生徒たちは、楽譜があれば正確に演奏できますが、「自由に表現してみて!」と言うととまどってしまうそうです。そこで、AP先生は、自分の気持ちを自由に音で表現するコツをつかむためのトレーニングを行っています。

 

今回、先生が示したテーマは「自然を見て感じた気持ち」。まず、生徒たちと一緒に近くの公園に出かけ、表現したいことを探すことから授業をスタートさせました。思い思いに心を動かされたモノを絵に表していきます。スケッチしたあとは、それを言葉にして、自分が感じたことをはっきりさせていきます。

 

次に、その絵や言葉を五線譜に図や形で表してから、描いたその線に合わせて音符を書き入れます。それから、その音符を手がかりに、自分が求める音を探っていくのです。イメージと音を結びつけさせる方法だそうです。表現手法を教える時、相手の意識を大事にするのは、当たり前のように行われていることですが、友達同士のペア学習は、効果的な手法のひとつです。友達同士の言葉のほうが、共通項が多いので、先生が言うより、イメージが伝わりやすいのです。さらに、この時、ただ感想を言うのではなく、「いいね」「要改善」をはっきりジャッジすることを伝えておくと、より効果があります。その後、音の高さ、和音、強弱、音を重ねることなどの音の使い方を、生徒の演奏に先生が付け加え、モデルパターンを見せることで、表現の幅や深みを出す方法を体感させていきます。

 

今回の授業を取材して「生徒より努力する」という、AP先生の教師としてのモットーに改めて共感しました。当たり前かもしれませんが、導く側に立った時、忘れてはいけないことだなと思いました。

 

出典:体と言葉で音を探す 表現を広げる音楽の授業 -ベネッセ教育情報サイト

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