高校生発!すごい世界的発明

「難病に苦しむ人を助けたい」「貧困地域の人たちの暮らしをよくしたい」…そういう思いはあるけれど、知識もないし、力もないし、お金もないし。ところが、世界には世の中を変えてしまうような発明を成し遂げたスーパー高校生がいるんです。今回はその中でも3人の高校生を紹介します。


1)もうインフルエンザなんて怖くない—万能薬ができるかも

 毎年インフルエンザが流行するたび、新型という言葉を耳にします。ヒトからヒトへ新たに感染するようになったインフルエンザのことですが、新型にはそれまで効いていたワクチンは使えないため、新しくワクチンを作り出さなければなりません。この開発の間に世界的な流行を招いてしまいます。しかし、2013年のGoogleサイエンスフェアで優勝を果たした17歳の高校生は、どのウイルスもタンパク質を生成することに注目して、その生成を抑える化合物を発見。すべてのインフルエンザに効く新薬を開発しました。新型の脅威に怯えなくてよくなる日は近いかもしれません。

 

 

2)少量の血液でウイルス検知—HIV検査が手軽に

 HIVの感染拡大を防ぐには、まず感染者の早期特定が欠かせません。これまでのHIV検査にはキットはあったものの、採血後に医療機関で診断を行わない限り、陰性か陽性かの判断はつきませんでした。しかし、カナダ在住の15歳の女子高生は、簡単にその場で診断する検査法を開発。小さな針で指先を刺して得られる少量の血液をチップに通すだけで、HIV感染後間もない初期ステージでもすばやくウイルスの検出ができるようになったのです。この検査法が実用化されれば、医療機関が少なく、HIVキャリアが世界でもっとも多い南アフリカの感染拡大を劇的に抑えることが可能になるでしょう。

 

 

3)安全な水を簡単に—誰でも使える浄水器

 世界には安全な水を飲むことができない人が7億6800万人おり、5歳未満の子供が下痢によって毎日1400人も死亡しています。アメリカ在住の18歳の女子高生が開発した浄水装置は、この状況を一変させるかもしれません。彼女は、亜熱帯地域に広く分布するワサビノキという植物に注目。古くから浄水作用があることは知られていたものの、開発はされてこなかった素材でした。ワサビノキの種をパウダー状にしたもの、土、炭、布を塩ビパイプにいれ、これを4つ連ねただけのシンプルな浄水装置は見た目に反し、大腸菌などで汚染された水を通すと、なんと80%除菌、70%脱色することができるのです。専門知識も技術も必要ないことで、作り方さえ教えれば誰でも必要な時に、必要な人が作る上に高性能。画期的な発明です。

 

 

 どれもすばらしい発明です。おそるべし、高校生パワー。大人ではなく高校生だからこそできた、とすら言えるかもしれません。今は必要な知識ですら、インターネットを通して簡単に手に入る時代です。想像の羽を広げて、「できない」なんて思い込まず、自分にできることからやってみましょう。世界を次に変えるのはあなたかもしれません。

 

 

参考:
A Teen Designing New Flu Drugs Won The Google Science Fair
URL: http://www.businessinsider.com/eric-chen-won-the-google-science-fair-2013-9
Vancouver high school student develops early-stage HIV test
URL: http://globalnews.ca/news/1322588/vancouver-high-school-student-develops-early-stage-hiv-test/
You Only Need an Idea and Imagination: Why Kids Should Do Science Research
URL:http://magazine.good.is/articles/you-only-need-an-idea-and-imagination-why-kids-should-do-science-research
 

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