保護者と子どものネット利用を比較 その決定的な違いは?

保護者と子どものネット利用を比較 その決定的な違いは?高校生の約9割がスマートフォンを所有し、そのうち6割以上が1日2時間以上インターネットを利用していることが内閣府の「青少年のインターネット利用環境実態調査」でわかった。一方、保護者の3割以上がやはり1日2時間以上インターネットを利用しているものの、ネット利用の機器や内容は子どもたちと異なる部分が多いようだ。教育ジャーナリストの斎藤剛史氏に聞いた。

 

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調査は2014(平成26)年11~12月、10歳から17歳までの青少年5,000人(回答者3,441人、68.8%)とその保護者5,000人(同3,637人、72.7%)を対象に、主に調査員による面接聴取や個別訪問配布・回収の方式で実施しました。

 

スマホを持っている子どものうち1日2時間以上ネットを利用している者は、小18.4%、中49.3%、高63.3%と学年が上がるにつれて多くなります。特に高校生の11.4%が1日5時間以上もスマホでネットに接続しています。機器別の1日当たりの平均ネット利用時間は、子どもも保護者もスマホによるネット利用の時間が、ほかの機器に比べてはるかに長いことがわかりました。

 

ネットの利用内容を見ると、高校生はコミュニケーションが89.6%、動画視聴が78.3%、音楽視聴が76.4%、中学生は動画視聴が68.8%、ゲームが68.7%、音楽視聴が65.2%、小学生はゲームが73.8%、動画視聴が53.7%、情報検索が48.4%など。これに対して保護者は、情報検索が87.3%、コミュニケーションが86.1%、ニュースが71.3%、地図・ナビゲーションが69.3%などで、子どもたちと利用の仕方が異なります。

 

また子どものスマホについて保護者の83.9%が何らかの取り組みをしていると回答していますが、具体的中身は「子供のネット利用状況を把握している」34.1%、「大人の目の届く範囲で使わせている」が26.0%などでした。保護者自身がネットや情報機器を理解していると思っていても、実際は子どもたちの実態とはかけ離れているのかもしれません。

 

出典:高校生の6割が1日2時間以上スマホでネット 保護者と異なる実態も -ベネッセ教育情報サイト

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