編曲の違いで楽しく演奏 子どものリコーダー練習法を専門家が伝授
多くの小学校で小学3年生から習うリコーダー演奏。作曲家であり、リコーダーをはじめとするさまざまな笛の演奏家として活躍中の野田晴彦氏にいろいろな編曲でのアンサンブルの楽しみ方を、またピアノ演奏や音楽指導で活躍中の赤星ゆり氏に、子どもへの音楽教育について聞いた。
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同じ曲でも、編曲(メロディーはそのままに伴奏をつくること)を変えることで違う表情が見えてきます。メロディーさえ吹ければ、いろいろな演奏のしかたができ、ますます演奏が楽しくなります。最初はどんな吹き方でもかまいません。自分なりのアレンジをしたり、お子さまどうし、あるいは保護者のかたと吹き合ったりして、吹き方によって曲がまったく違う表情を持つことを知るとよいでしょう。
「リコーダーを上手に吹きたい」の動画シリーズで伴奏をしてくださったピアニストの赤星ゆりさんは、子どもたちへの音楽指導のコツを次のように話してくださいました。
大切なのはまず、ほめることです。うまくいかなくてもがんばっていたり、あきらめずにトライしたりしている姿勢をまずはほめてあげましょう。ほめられることで子どもたちは安心し、気持ちがオープンになります。たとえばカタツムリが殻から出てのびのびしているような状態の時に、もっとよくなるためにはどうすればよいか、どんなことに気を付ければよいかというアドバイスや注意点を伝えます。そうすることで、子どもたちはちゃんと受け取って、『もっとうまくなろう』『もっとここをがんばろう』という前向きな気持ちになって取り組めるようになります。
もし、ほめるところが見つからなかったとしても、『ヘタ』『ダメ』などとネガティブなことを言わずにいることが大切です。苦手意識を持っている子どもであっても、嫌いにならずにいれば、時間をかけて、いつか音楽を楽しめるようになると信じています。
出典:リコーダーを上手に吹きたい アンサンブルを楽しもう! -ベネッセ教育情報サイト