子どもが言うことを聞かなくなったら…反抗期、どう対応する?(女の子編)

 反抗期の女の子は、「女の子らしさ」「一般的な礼儀正しさ」を求められることに、強く抵抗する傾向があります。性別の違いで話をすることは避けたいものですが、ついうっかり「女の子なのだから」という言葉は出てしまいがち…。特に母親は同性であるだけに、自分と違う部分に驚き、否定的になってしまうことも。反抗期はそのような否定に対する抵抗でもあると考えましょう。

 

 

言葉や服装が乱れるのは、一時的なもの

 反抗期の女の子は、言葉が汚くなったり、服装が乱れたりすることがあります。とはいえ、「汚い」も「乱れる」も、大人の基準。子ども自身は「ちょっとかっこいいもの」と考えていることが多く、それを否定してしまえばやはり子どもの判断や基準を否定していることになります。「だらしない」とひとことで片づけてしまうのはやめましょう。もちろん、「女の子なんだから」も言うべきではありません。

 とはいえ、厳しく伝えるべきこともあります。完全にいまの言葉や服装をやめたほうがいい、ということではなく、「学校では控えたほうがいい」「友達と遊ぶ時だけにしたほうがいい」と、その場に合った対処をすることです。その代わり、親の前で多少「だらしない」と思うことがあっても、それは「こういう時期なのだ」「一時のこと」と、甘く見てあげましょう。もっと外の世界に目を向けられるようになった時、言葉や服装は自然に落ち着きます。

 

 

「門限問題」。心配する理由をきちんと伝え、場合によってどう対処するかを話し合う

 わかりやすく「門限」の時間を設定するのは悪いことではありませんが、あくまでも目安の時間として考えるようにしましょう。もしも門限を守らないようであれば、友達と遊びたいからなどの理由もあるかもしれませんが、わざと門限を守らない、ということで「反抗」している可能性もあります。重要なのは、なぜ門限を守れなかったのかを聴いてあげることです。きっちりしすぎないこと、時には例外の日も考えてあげるなど、自由度を高くすることも必要です。それが、「自分は信頼されている」という自信や「親は自分の味方でいてくれる」という安心感にもつながります。

 

 時には、お友達の家がどんなふうにルール作りをしているかも聞いてみてください。「よそはよそ」ですが、あまりにも外の情報を排除してしまうのは逆に危険です。「聞く耳を持たない」、大人げない大人を見せてしまうことにもなりかねません。

 

 また、どうして夜遅くなると危険なのか、普段からニュース番組や新聞などで取り上げられる事件について、話す機会を持つのも大切なことです。ただただ「時間を守れ」と言っても、親の都合にしか思われません。門限をすぎる場合は、少し前に自宅に電話を入れるなど、どうするべきかも事前に話し合うようにしてください。

プロフィール



平岡亜紀:公認心理師、産業カウンセラー、研修講師
NPO法人ひさし総合教育研究所 理事
特定非営利活動法人自立支援ネット我孫子 心理師
スクールカウンセラーとして長きに渡り学生・親・教員の相談に従事。心療内科、福祉施設のほか、企業でのキャリア開発、メンタルヘルス対策など多様な人たちが抱える問題にも応じている。

倉持鎮子:自身も7歳、11歳の子どもを育て、育児・食育・親子問題についての執筆を行うライター。医療・健康・体の不思議、子育て中にもできる美容などにも触れ、さまざまな面から「子どもとの生活」についてのライティング実績がある。講師業では、「脳と体を考える食育」についての情報を提供。

お子さまに関するお悩みを持つ
保護者のかたへ

  • がんばっているのに成績が伸びない
  • 反抗期の子どもの接し方に悩んでいる
  • 自発的に勉強をやってくれない

このようなお悩みを持つ保護者のかたは多いのではないでしょうか?

\そんな保護者のかたにおすすめなのが/
まなびの手帳ロゴ ベネッセ教育情報サイト公式アプリ 教育情報まなびの手帳

お子さまの年齢、地域、時期別に最適な教育情報を配信しています!

そのほかにも、学習タイプ診断や無料動画など、アプリ限定のサービスが満載です。

ぜひ一度チェックしてみてください。

子育て・教育Q&A