まずはここから始めよう! やる気を出すための勉強法
高校受験まで、あと1年。中学校の定期テストとは違って、勉強の計画を長期的に立て、なおかつ、やる気を持続させなければなりません。高校受験までの効果的な1年計画について、ベネッセ教育総合研究所顧問の深町芳弘先生が解説します。
計画は、立てて終わりじゃない!
受験勉強は時間の使い方が大事だと、みなさんはよく聞いていることでしょう。確かに、漫然と気が向いた時にだけ勉強するのではなく、計画的に勉強する必要があります。しかし、ただ計画を立てるだけでは、あまり意味がありません。受験本番の日まで、計画をスムーズにこなせれば、それに越したことはありません。けれど、「思ったとおりにできなかった」という経験も、きっと中学2年生までにあったと思います。計画に無理があるようなら、実行するのもつらくなってしまうものです。
実は、受験までの計画のコツは、「計画を立てること」だけではありません。
計画を立てる
↓
やってみる
↓
うまくできたかどうかチェックする
↓
修正する(やる気につながる新しい計画を立て直す)
というサイクルを連続させることが、とても大事です。
1日単位、または1週間単位で、計画を修正しよう
最も肝心なのは「計画を修正する」ことです。最初の計画がそもそも無理だった場合、計画どおりに勉強がはかどる日は、いつまで経っても訪れないでしょう。「計画どおりにできないから、僕は(私は)だめだ」なんて思ってしまったら、勉強がどんどん苦手になってしまいます。
「毎日、計画どおりにできないとだめだ」と考えるのではなく、「今日は計画を達成できなかった。じゃあ明日その分をカバーしよう」と考えることが、長期的な勉強計画のポイントです。1日単位、または1週間単位でリカバーできるよう、計画に幅を持たせられるようになれば、学習意欲にもつながり目標達成に大きく近づくはずです。
大人でも、計画を立てるのが得意な人は、立て直すのも得意な人が多いです。計画を見直したくなったら、得意そうな友達や先生、親にアドバイスしてもらうのもいいでしょう。
計画を見直すのは、「楽をするため」ではなりません。合格という目標から離れてしまっては、見直す意味がありません。あくまでも目標達成のために、「もっといい計画」を立てるための修正だということを、心にとめておきましょう。
参考資料:
ベネッセ教育総合研究所『小中学生の学びに関する実態調査2014速報版』
http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4340
ベネッセ教育開発センター『高校受験調査』(2011年)
http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=3187